作品紹介
『悪党』は、2012年11月30日にフジテレビ系『金曜プレステージ』枠で放送された2時間スペシャルドラマです。直木賞作家・薬丸岳の同名小説『悪党』を実写化。主演は滝沢秀明(佐伯修一役)、共演に夏帆、奥田瑛二、田中泯、平田満、市毛良枝、大杉漣など。元警察官の私立探偵が、犯罪被害者遺族から「息子を殺した男を捜し、許すべきか許すべきでないかを判断してほしい」という依頼を受け、加害者追跡調査の旅に出る重厚な犯罪ヒューマンドラマです。
かつて警察官だった佐伯修一(滝沢秀明)は今、銀座の小さな探偵事務所「ホープ探偵事務所」で働く私立探偵。佐伯には15年前、中学2年の時に姉・ゆかりが暴行されて亡くなった過去があった。当時14歳の佐伯は、ナイフを持って和光市役所の警察署に駆け込んだ――その記憶が今も心の傷として残っている。ある日、老夫婦・坂上夫妻が佐伯のもとを訪れる。「12年前、息子を殺し、少年院を出て社会復帰している男を追跡し、彼の今を知りたい。許せるか、許せないか、その判断材料がほしい」――。佐伯は、加害者・寺田正志を追跡する旅に出る。
監督は油谷誠至、脚本は鴨義信。原作・薬丸岳は『天使のナイフ』で江戸川乱歩賞、『友罪』など犯罪と被害者遺族の心情を骨太に描く作家として知られ、本作はその代表作の一つ。視聴率は深夜枠としては手堅く、2019年にはWOWOWで連続ドラマ『悪党〜加害者追跡調査〜』(東出昌大主演)として再ドラマ化された。銀座奥野ビル、和光市駅、戸田美女木、川崎麻生区はるひ野、横浜青葉区、甲府、岡谷など、首都圏と山梨・長野まで広がるロケが特徴です。
話題になったポイント
滝沢秀明の硬派な探偵役
主演・滝沢秀明(当時30歳)が、姉を失った過去を抱える元警察官の私立探偵を熱演。アイドルジャニーズのイメージから一転、「滝沢秀明の本気の演技」「重い役柄をしっかり演じきる」と評価され、後の俳優活動の幅を広げる転機となった作品です。
薬丸岳の被害者遺族文学
原作・薬丸岳は『天使のナイフ』『友罪』など、犯罪被害者遺族と加害者更生のテーマを真正面から描く作家。本作は「加害者を追跡し、許せるか判断する」という重いモチーフを、エンタメとして成立させた本格犯罪文学の実写化です。
2019年WOWOW連ドラへの先駆け
2012年フジ版『悪党』は2時間SPだったため、原作の重厚さを十分描き切れない部分もあった。これを受けて2019年にWOWOW連続ドラマ『悪党〜加害者追跡調査〜』(東出昌大主演、全6話)として再ドラマ化。本作はその先駆けとなる重要な実写化作品です。
ロケ地ガイド
銀座・ホープ探偵事務所
佐伯修一の活動拠点。
- 奥野ビル(旧銀座アパートメント):東京都中央区銀座1丁目、ホープ探偵事務所のロケ地。昭和初期の名建築。
埼玉・和光・戸田エリア
15年前の佐伯ゆかり事件の舞台。
- カットサロンリアル:埼玉県さいたま市南区内谷5丁目、佐伯家。
- 埼玉県立南陵高等学校:埼玉県戸田市美女木東1丁目、和光南高校(劇中名)。
- 和光市駅:埼玉県和光市本町3丁目、和光市駅南口。
- 和光市役所:埼玉県和光市広沢、14歳の修一がナイフを持って入った警察署。
- 美女木廃工場スタジオ:埼玉県戸田市美女木6丁目、佐伯ゆかりの遺体発見場所。
- 博多一風堂 大宮店:埼玉県さいたま市中央区本町西3丁目、田所健二経営の一風堂。
- Club Lalah:埼玉県さいたま市大宮区仲町1丁目、坂上洋一のクラブ。
東京・新宿エリア
加害者・寺田正志のシーン。
- 雑居ビル:東京都新宿区歌舞伎町2丁目、寺田正志の裏ビデオ販売店。
- サロン・ド・クープ学芸大店:東京都目黒区鷹番2丁目、はるかの実習美容室「C.Sachas」。
神奈川・川崎・横浜エリア
追跡調査の舞台。
- マンション:神奈川県川崎市麻生区はるひ野4丁目、寺田正志のマンション。
- dappleback D cafe:神奈川県川崎市麻生区はるひ野4丁目、佐伯が見ていたカフェ。
- マンション:神奈川県横浜市青葉区藤が丘2丁目、幼少早見剛の保護されたアパート。
- マンション:神奈川県横浜市青葉区藤が丘2丁目、はるかのマンション。
- 矢島建設工業:神奈川県横浜市青葉区市ケ尾町、美容室テレビの倉庫。
山梨・長野エリア
聖地巡礼のおすすめルート
銀座奥野ビル+探偵事務所コース
銀座一丁目駅から奥野ビルを訪ねる半日コース。昭和の名建築・旧銀座アパートメントは現役の文化施設として一般公開されており、本作の世界観をリアルに体感できます。
埼玉・和光・佐伯家ルートコース
東武東上線和光市駅から和光市駅→和光市役所→美女木廃工場スタジオと巡るコース。15年前の事件の舞台を辿ります。
視聴者の声・評判
評価スコア
2012年フジ「金曜プレステージ」スペシャルドラマとしては高評価。「重いテーマを骨太に描く2時間ドラマ」「滝沢秀明の硬派な演技」と好評で、後の2019年WOWOW連ドラ化につながった成功作です。
好評だったポイント
「滝沢秀明の本気の演技」「薬丸岳原作の重厚さ」「加害者追跡という斬新なモチーフ」「犯罪被害者遺族の心情がリアル」「奥野ビルの昭和情緒」「許す/許さないの葛藤」「2時間SPなのに重み」といった感想が並び、ジャニーズ俳優の実力派演技として記憶されています。