作品紹介
『葵 徳川三代』は、2000年1月から12月にかけてNHKで放送された第39作目の大河ドラマです。脚本はジェームス三木、主演は津川雅彦(徳川家康)で、西田敏行(徳川秀忠)、尾上辰之助(徳川家光)が三代の将軍を演じました。大河ドラマ初の全編ハイビジョン撮影作品としても知られています。
物語は豊臣秀吉の死の翌朝から始まります。天下の覇権を狙う徳川家康は、関ヶ原の戦いで石田三成(江守徹)率いる西軍を破り、征夷大将軍に就任。江戸幕府を開いた家康は、淀殿(小川真由美)と豊臣秀頼(尾上菊之助)の大坂方を滅ぼし、徳川の世を盤石なものとしていきます。
後半では、2代将軍・秀忠の治世と、春日局(樹木希林)やお江(岩下志麻)を巻き込んだ3代将軍・家光の養育過程を通じて、幕藩体制の確立が描かれます。20世紀最後の大河ドラマにふさわしい、重厚かつ壮大な歴史絵巻です。
話題になったポイント
日本ドラマ史上最大規模の関ヶ原合戦シーン
放送年の2000年は関ヶ原の戦いから400周年。第1回は「総括関ヶ原」と銘打ち、大河ドラマ史上最大規模のエキストラを動員した関ヶ原の合戦シーンを制作しました。このシーンはあまりに壮大で、その後の大河ドラマでも関ヶ原の場面として繰り返し使用されるほどの出来栄えとなりました。
津川雅彦と西田敏行の名演
津川雅彦が演じた老獪な家康と、西田敏行が演じた気弱だが誠実な秀忠のコントラストが絶妙で、「もはやアドリブではないかというくらい凄かった」と評されるほどの名演技を披露しました。特に津川雅彦の家康は「歴代大河ドラマ最高の家康」との呼び声も高い当たり役です。
豪華すぎるベテラン俳優陣の競演
津川雅彦、西田敏行に加え、江守徹、小川真由美、樹木希林、岩下志麻、尾上菊之助など、日本を代表するベテラン俳優が一堂に会した豪華キャスティング。特に樹木希林の春日局と岩下志麻のお江の対立シーンは、視聴者の間で「大河史上最高の女の戦い」と語り継がれています。
ロケ地ガイド
関東エリア
- 日光東照宮:徳川家康を祀る世界遺産で、オープニング映像にも使用された象徴的なロケ地
- 増上寺:徳川家の菩提寺として登場。東京タワーを背景にした歴史的な寺院
- ワープステーション江戸:江戸時代のオープンセットで、多くの江戸のシーンが撮影された場所
京都・奈良エリア(朝廷・西軍関連)
その他のエリア
- 片品川の吹割の滝:群馬県の名瀑で、自然の雄大さを感じる印象的なシーンに登場
- 戦国の館:山梨県にある戦国時代をテーマにした施設で、合戦シーンの撮影に使用
- 多摩川の堤防:東京での撮影シーンに使われた河川敷
- 糀谷商店街:下町の風景として使用されたロケ地
聖地巡礼のおすすめルート
日光・徳川家康を訪ねるルート(1日)
東武日光駅またはJR日光駅からスタート。日光東照宮で家康の威光を感じ、陽明門や眠り猫など国宝の数々を堪能します。世界遺産の荘厳な雰囲気の中で、ドラマで描かれた家康の晩年に思いを馳せる特別な体験ができます。周辺の二荒山神社や輪王寺も併せて巡れば、徳川の世界を一日中楽しめます。
京都・朝廷と幕府の歴史ルート(半日)
京都御所の参観からスタートし、朝廷と幕府の複雑な関係を想像しながら広大な御所を散策。その後、伏見桃山城へ移動して豊臣秀吉の栄華と没落に思いを馳せます。京都の歴史と四季折々の美しさを楽しみながら、ドラマの壮大な物語を追体験できるルートです。
関東・江戸幕府の足跡ルート(約3時間)
東京・増上寺を訪れて徳川家の菩提寺の荘厳さを感じた後、茨城県のワープステーション江戸へ足を延ばして江戸時代のオープンセットを見学。大河ドラマの舞台裏を垣間見ることができ、歴史ファンには特におすすめのコースです。
視聴者の声・評判
評価スコア
平均視聴率は18.5%で、大河ドラマとしては安定した数字を記録。Filmarksでの評価は3.8点(5点満点)で、特に歴史ドラマファンからの支持が厚い作品です。放送から20年以上経った現在もNHKオンデマンドやAmazon Prime Videoで配信され、根強い人気を維持しています。
好評だったポイント
「津川雅彦と西田敏行の演技が最高。もはやアドリブじゃないかってくらい凄い」「関ヶ原の合戦シーンは何度見ても圧巻」「ベテラン俳優陣の重厚な演技合戦が見応え抜群」など、キャスト陣への絶賛が最も多く寄せられています。また「ジェームス三木の脚本がユーモアと史実のバランスに優れている」「大河ドラマの王道を行く傑作」という評価も。一方で「後半は政治劇が中心で合戦シーンが減る」という指摘もありますが、「だからこそ政治の駆け引きの面白さが際立つ」と評価する声も多い、歴史ドラマの金字塔的作品です。