作品紹介
『オードリー』は、2000年10月2日から2001年3月31日まで放送されたNHK連続テレビ小説(朝ドラ)第63作で、放送期間世帯平均視聴率20.5%(最高24.0%)を記録した人気作です。脚本は大石静、主演と語りは岡本綾。日本映画の聖地・京都市太秦を舞台に、産みの母と育ての母の間で揺れながら成長したヒロイン・美月が映画に人生を捧げていく姿を描く、2000年代を代表する朝ドラの一つです。
子どもの頃から京都太秦の撮影所に出入りしているうちに映画の世界に憧れ、やがて女優となるヒロイン・美月(岡本綾)。しかし時代劇映画の人気低迷とテレビの普及という時代の波に翻弄され、女優をやめ、テレビスタッフを経て、ついには監督として再び時代劇映画を撮ることになる――。京都の撮影所文化と熊本の山鹿温泉・通潤橋など、ヒロインを取り巻く人間模様を、映画と人生の交錯として濃密に描き出します。
共演は賀来千香子(育ての母・君江役)、梅雀(主演女優の祖父)など。本作は堺雅人、佐々木蔵之介ら小劇場出身の若手俳優の出世作としても知られます。岡本綾は本作で一気に国民的な知名度を得ました。京都市太秦の松竹撮影所の協力を得た本格的な撮影所描写と、熊本の自然の対比が美しい、朝ドラ史に残る作品です。
話題になったポイント
京都・太秦撮影所文化の本格描写
松竹京都撮影所、京福電車太秦駅、車折神社、大沢池など、京都・太秦の映画文化発祥の地を本格的に舞台化。朝ドラとしては異例の「映画」をテーマにした作品で、撮影所の歴史・職人技を丁寧に描写しました。
岡本綾の代表作
1981年生まれの岡本綾が19歳で主演を務めた本作。透明感ある演技で「美月」を体現し、放送当時は「岡本綾旋風」が巻き起こりました。最高視聴率24.0%は、2000年代朝ドラの中でも高位に位置します。
堺雅人・佐々木蔵之介の出世作
後に「リーガル・ハイ」「真田丸」など多数の代表作を持つ堺雅人と、京都出身の俳優・佐々木蔵之介が、本作で全国区の知名度を獲得。朝ドラから巣立った名俳優を生んだ作品でもあります。
ロケ地ガイド
京都・太秦エリア
本作の主要舞台となった日本映画の聖地。
- 松竹京都撮影所:京都市右京区太秦御所ノ内町、江戸時代の町並みのセット。
- 京福電車太秦駅:京都市右京区太秦組石町、美月が錠島に待ちぼうけにあった西太秦駅。
- 車折(くるまざき)神社:京都市右京区嵯峨朝日町、美月が女優になることを決心した神社。芸能の神様として有名。
- 大沢池:京都市右京区嵯峨大沢町、時代劇の撮影風景のロケをした場所。
- 三十三間堂:京都市東山区三十三間堂廻り町、映画「MUSASHI」の撮影。
- JR東海道本線京都駅:京都市下京区東塩小路町、平成12年の京都のカット。
- 木津川の上津屋橋(こうづやばし):京都府八幡市上津屋宮前川端、オードリーが川に飛んだ橋、時代劇撮影の橋。
- 旧NHK大阪放送局:大阪市中央区馬場町、大京映画のビル。
熊本・山鹿温泉エリア
君江の故郷、後半の重要な舞台。
- 熊本城:熊本市中央区本丸、君江が美月に過去を話した場所。
- JR鹿児島本線熊本駅:熊本市西区春日3丁目、奉公にでる君江の別れの回想シーン。
- 霊巌洞(れいがんどう):熊本市西区松尾町平山、宮本武蔵が「五輪の書」を書いた洞窟。
- 五老ヶ滝の仙者ヶ淵:上益城郡山都町長原、通潤橋へ行く途中の場所。
- 通潤橋:上益城郡山都町長原、君ちゃんの昔話を聞いた歴史的な石橋。
- 阿蘇の牧場:阿蘇市黒川、家出をしてやってきた場所。
- 山鹿温泉の足湯:山鹿市山鹿、家に帰るよう話したシーン。
- 八千代座:山鹿市山鹿、君ちゃんが案内した歴史的な芝居小屋。
- 大宮神社:山鹿市山鹿、山鹿灯籠を案内した場所。
- 不動岩のふもと:山鹿市蒲生、君ちゃんの実家のロケセット。
聖地巡礼のおすすめルート
京都・太秦映画文化コース
嵐電の京福電車太秦駅を起点に松竹京都撮影所→車折神社→大沢池を巡る半日コース。日本映画発祥の地・太秦の歴史を感じながら本作の世界に浸れます。
熊本・山鹿温泉ノスタルジーコース
熊本駅から熊本城→通潤橋→八千代座→山鹿温泉の足湯と巡る1泊2日コース。歴史的建造物と温泉、阿蘇の自然を堪能できる本格的なロケ地巡礼が可能です。
視聴者の声・評判
評価スコア
放送期間世帯平均視聴率20.5%、最高24.0%という朝ドラの中でも高位の数字。再放送でも「いま見ても面白い」「映画文化をテーマにした朝ドラとして異色」と高評価が続きます。
好評だったポイント
「岡本綾の透明感が美月にぴったり」「太秦の撮影所文化が興味深い」「熊本ロケの自然が美しい」「堺雅人や佐々木蔵之介が若い」「映画と人生を重ねたドラマツルギー」といった感想が多く、2000年代朝ドラの代表作として記憶されています。