作品紹介
『坊っちゃん殺人事件』は2001年TBS系で放送された土曜サスペンスドラマで、内田康夫原作・浅見光彦シリーズ第16弾。主演は辰巳琢郎(浅見光彦役)、母・雪江役に佐久間良子、共演に高橋ひとみ、加藤治子、神山繁など。原作は内田康夫の人気推理小説で、夏目漱石の名作『坊っちゃん』ゆかりの愛媛・松山を舞台に、文学散歩取材中の浅見が殺人事件に巻き込まれていくミステリー。脚本は石原武龍、監督は佐々木章光。瀬戸内海と松山の歴史的風土を背景に、内子の伝統的な町並みや道後温泉、しまなみ海道の絶景がふんだんに盛り込まれた、観光要素も豊かな本格ミステリーです。
ルポライターの浅見光彦は、文学散歩の取材で四国・松山へ向かうため、母・雪江と同行します。船が苦手な光彦が観光船で向かう途中、稲本敦子(高橋ひとみ)にストーカーと誤解されてしまうトラブルが発生。松山に到着した光彦は水沼真理子と出会い一目惚れしますが、その直後、真理子の祖父・水沼哲男が毒殺される現場に居合わせてしまいます。さらに敦子も殺害され、容疑が光彦に降りかかる事態に。部長刑事・丸山登が鋭く追及するなか、光彦は真相究明に動き出します。
ロケは愛媛県全域で展開され、松山城・道後温泉・内子座・大洲・しまなみ海道・宮浦港など瀬戸内随一の観光スポットを巡るかのような映像美が魅力。さらに東京シーン、広島の原爆ドームなども効果的に挿入され、サスペンスドラマでありながら旅情番組のような豊かな情景描写を実現しています。沢村一樹の坊っちゃん装束姿も含め、夏目漱石作品オマージュが随所にちりばめられた仕掛けも見どころです。
話題になったポイント
夏目漱石『坊っちゃん』へのオマージュ
タイトル通り、夏目漱石の名作『坊っちゃん』が物語の重要なモチーフとして機能。松山という舞台選択そのものが漱石作品への敬意であり、随所に「坊っちゃん」風情が盛り込まれています。文学ファンには二重に楽しめる作品となっています。
松山・内子・しまなみ海道の絶景ロケ
道後温泉本館、松山城、内子座、しまなみ海道といった愛媛を代表する名所が次々登場。特に重要文化財の道後温泉や、伝統的建造物群保存地区の内子の町並みは、観光地としても高い人気を誇るロケ地です。
辰巳琢郎の安定した浅見光彦像
1994年から続く辰巳琢郎主演の浅見光彦シリーズも本作で第16弾を迎え、主人公の人物像が完成の域に。母・雪江との温かな親子関係、独身フリーランス記者という浅見光彦の魅力が円熟した形で描かれています。
ロケ地ガイド
松山中心エリア
松山城を中心とする愛媛県の中心市街地。
- 松山城:愛媛県松山市丸の内、現存十二天守の一つ。物語のシンボルとなる名城。
- 道後温泉ホテル八千代:松山市道後多幸町の旅館。
- 伊予鉄道道後温泉駅:松山市道後町1丁目、レトロな駅舎。
- 道後温泉:松山市道後湯之町、3000年の歴史を誇る日本最古の温泉。
- 愛媛県警察本部:松山市南堀端町。
- 旅亭うめ乃や:松山市上市2丁目の旅館。
- 県道19号線:松山市高浜町2丁目。
内子・大洲エリア
愛媛県南予地方の歴史的町並み。
- 大洲の路地:大洲市大洲、伊予の小京都。
- 弓削神社:喜多郡内子町石畳東。
- 小田川のからり吊橋:喜多郡内子町内子。
- 八日市護国の町並み:内子町内子、伝統的建造物群保存地区。
- 内子座:内子町内子、大正建築の劇場。
- 大森和蝋燭屋:内子町内子、伝統工芸の蝋燭店。
しまなみ海道・今治エリア
瀬戸内海を渡る絶景ロード。
東京・広島シーン
その他のロケ地。
聖地巡礼のおすすめルート
道後温泉・松山城ルート
道後温泉で湯巡りを楽しんだ後、伊予鉄道道後温泉駅からレトロな路面電車で松山城へ。日本最古の温泉と現存十二天守を1日で堪能できる王道ルートです。
内子・大洲歴史散策ルート
内子座から大森和蝋燭屋を経て八日市護国の町並みを散策、その後大洲の路地へ。伊予の小京都の風情を満喫できます。
しまなみ海道絶景ルート
亀老山展望台から来島海峡大橋を望み、宮浦港へ。瀬戸内の島々と橋が織りなす絶景は必見です。
視聴者の声・評判
評価スコア
浅見光彦シリーズ屈指の旅情ミステリー。辰巳琢郎ファンや内田康夫原作ファンから根強い支持を集めています。愛媛県の観光促進にも貢献した作品としても評価されています。
好評だったポイント
「松山と内子の風景が美しい」「道後温泉と松山城のロケがすばらしい」「漱石ファンには嬉しいオマージュ」「辰巳琢郎の浅見光彦が安定」「母・雪江との掛け合いが温かい」「しまなみ海道の絶景が圧巻」といった声が寄せられ、四国の旅情を堪能できる本格ミステリーとして長く愛されています。