作品紹介
『FACE MAKER』は、2010年10月7日から12月30日まで読売テレビ制作・日本テレビ系列「木曜ナイトドラマ」枠(毎週木曜23:58〜翌0:38)で全13話が放送された連続ドラマです。キャッチコピーは「その美容整形外科医は、人生を移植できる。」。主演の永井大が初の医師役に挑み、天才美容整形外科医・霧島瞬を演じました。
霧島瞬はかつてアメリカの連邦保安局で「連邦証人保護プログラム」の手術を執刀していた唯一の日本人医師です。帰国後、表向きは小さなクリニックを営む彼のもとには、様々な事情を抱えた患者が「顔を変えたい」と訪れます。霧島は患者から治療費を一切受け取らない代わりに、手術の報酬としてその患者の「これまでの顔」をもらい受けるという独特のルールを持っています。
一話完結型のヒューマンサスペンスとして、毎回異なるゲストキャラクターが新しい顔と新しい人生を手に入れますが、やがて自分の旧い顔を持つ誰かが現れ、思いもよらない事態に直面していきます。霧島の助手・京子役には、1350人の応募者から選ばれた日向千歩が抜擢されました。深夜枠ながら独創的な設定と毎回のどんでん返しが話題を呼び、ディレクターズカット版DVDも発売されるなど、根強い人気を獲得した作品です。
話題になったポイント
「顔を交換する」という斬新な設定
整形手術で顔を変えるだけでなく、その旧い顔が「報酬」として回収され、別の誰かに使われる可能性があるという設定は、当時のドラマとしては非常に斬新でした。「もし自分の顔が他人のものになったら」「顔が変われば人生は本当に変わるのか」という哲学的な問いを投げかけ、外見と内面、アイデンティティについて深く考えさせられる作品として視聴者の間で議論を呼びました。
一話完結のゲストストーリーの巧みさ
深夜30分枠という限られた放送時間の中で、毎回完結する物語を展開する構成力が高く評価されました。DVや借金、過去の犯罪など、顔を変えたい理由は毎回異なり、ゲストキャラクターが新しい顔で理想の人生を歩み始めるものの、必ず予想外の展開が待ち受けるという構成が視聴者を引きつけました。「30分があっという間に過ぎる」「次回が気になって仕方ない」という声が多く聞かれました。
1350人から選ばれた新人女優の起用
霧島の助手・京子役をプロ・アマ問わない公募オーディションで選出するという企画も話題を集めました。応募総数1350人の中から選ばれた日向千歩の起用は、ドラマ放送前から注目度を高める効果がありました。永井大との掛け合いも自然で、新人とは思えない堂々とした演技が評価されています。
ロケ地ガイド
お台場・湾岸エリア ― 霧島のクリニックを取り巻く近未来的空間
ドラマの多くのシーンが撮影されたお台場周辺は、近未来的な雰囲気が霧島の天才外科医としてのイメージにぴったりのロケーションです。
- 都立潮風公園:お台場の海辺の公園で、患者と霧島が語り合うシーンなどが撮影されました。海風が吹き抜ける開放的な空間が、人生の転機を迎えるキャラクターたちの心情を映し出します。
- シーリアお台場3番街:お台場のマンション群を背景にしたシーンで使用されました。
- 有明南運河の夢の大橋:夜景が美しい橋の上で、印象的なシーンが撮影されています。
- アサガミお台場国際物流センターB号棟の前の通り:倉庫街の独特の雰囲気が、サスペンスフルなシーンの舞台となりました。
代官山・目黒川エリア ― おしゃれな街に潜むドラマ
代官山から目黒川にかけてのエリアでは、登場人物たちの日常と非日常が交錯するシーンが多く撮影されています。
- FORSTE 代官山店:代官山のショップとして劇中に登場しました。
- 代官山交番前交差点:代官山の日常的な風景の中で撮影されたシーンの舞台です。
- 目黒川の田楽橋:目黒川沿いの情緒ある橋で、感情的なシーンが撮影されました。
- 目黒川のなかめ公園橋:中目黒エリアの橋で、登場人物たちがすれ違うシーンなどに使われています。
乃木坂・六本木エリア ― 都心の静と動
乃木坂から六本木にかけてのエリアでは、霧島の行動範囲として様々なシーンが撮影されています。
- 乃木公園:乃木坂の閑静な公園で、静かな対話シーンの舞台となりました。
- 新乃木坂ビル:ビジネスシーンや待ち合わせの場面で登場しています。
- ひごの屋 乃木坂店:乃木坂の飲食店として劇中に登場し、日常的なシーンを彩りました。
下町・荒川エリア ― 人情味あふれる場面の舞台
華やかな都心とは対照的に、下町の風情あるロケ地も本作の魅力のひとつです。
- あらかわ遊園:昭和レトロな遊園地で、患者の過去を振り返るシーンなどに使われました。懐かしい雰囲気が、顔を変える前の人生への郷愁を表現しています。
- 金王八幡宮:渋谷にある歴史ある神社で、運命の転換点となるシーンが撮影されました。
聖地巡礼のおすすめルート
お台場湾岸サスペンスコース(半日)
都立潮風公園をスタートし、海沿いを散策。シーリアお台場3番街を経て、夢の大橋からの絶景を楽しみましょう。夜に訪れれば、ライトアップされた湾岸の風景がドラマのサスペンスフルな雰囲気を再現してくれます。お台場のショッピングモールで食事を楽しみながら、霧島のクリニックの世界観に浸れるコースです。
代官山・中目黒おしゃれ散策コース(3〜4時間)
FORSTE 代官山店があるエリアから散策を開始し、代官山交番前交差点を通って代官山の街を楽しみます。その後、目黒川沿いを歩いて田楽橋、なかめ公園橋を巡れば、ドラマの世界観とおしゃれな街歩きを同時に満喫できます。春の桜の季節は特におすすめです。
乃木坂・下町ノスタルジックコース(半日)
乃木公園の静かな緑の中で散策をスタートし、ひごの屋 乃木坂店でランチ。午後は移動してあらかわ遊園でレトロな遊園地の雰囲気を楽しみましょう。都心のスタイリッシュさと下町の人情味という、ドラマの二つの顔を体験できるコースです。
視聴者の声・評判
評価スコア
映画・ドラマレビューサイトFilmarksでは約128件のレビューが寄せられ、平均評価は5点満点中3.3点を記録しています。深夜枠のドラマとしては一定の注目を集め、初回視聴率は4.3%。深夜帯の作品としては標準的な数字ですが、見逃し配信やDVDでの視聴者が多く、放送時以上にファンを獲得している作品です。
好評だったポイント
視聴者から最も評価されているのが「設定の斬新さと一話完結の見やすさ」です。「30分で一つの人生ドラマが完結する密度の濃さに感心した」「顔を変えたら人生は変わるのかという問いが深い」といった声が多く、限られた時間の中で人物描写をしっかり描いている点が高く評価されています。永井大の演技についても「クールで謎めいた医師役がハマっている」「初の医師役とは思えない存在感」と好評。一方で「深夜枠なのでもったいない」「ゴールデンタイムでやってほしかった」という声もあり、作品の質の高さに対して放送枠への惜しむ声が見られます。ディレクターズカット完全版DVDが発売されるなど、放送後も根強い人気を保ち続けている隠れた名作ドラマです。