作品紹介
『ふたり』は1991年5月11日公開の長編映画で、大林宣彦監督の"尾道三部作"に続く"新尾道三部作"の第1作。主演は石田ひかり(スクリーンデビュー作)、中嶋朋子のW主演、共演は富司純子、岸部一徳、尾美としのり、柴山智加、中江有里、島崎和歌子、吉行和子、竹中直人、頭師佳孝ら。原作は赤川次郎の同名小説、脚本は桂千穂、音楽は久石譲、撮影は長野重一。大林宣彦監督の代表作の一つとして、今も日本映画屈指の感動作として愛されています。
広島県尾道市。夢見がちでドジな14歳の少女・北尾実加(石田ひかり)は、優しい両親としっかり者の姉・千津子(中嶋朋子)に囲まれて幸せに暮らしていました。ところがある朝、登校途中に忘れ物を取りに戻ろうとした千津子が、突然動き出したトラックの下敷きになって事故死。母・治子(富司純子)はショックでノイローゼ気味になり、家は暗い雰囲気に。実加は姉の代わりを演じようと明るく振る舞いますが、ある日、変質者に襲われかけた彼女を、死んだ千津子の幽霊が助けます——。
大林監督お馴染みの尾道の風景を背景に、"姉妹の絆"と"少女から大人へ"の成長物語を、ファンタジックかつリアルに描いた傑作。石田ひかりのスクリーン・デビューとして、後世に残る名作となり、NHK『金曜ロードショー』や総合テレビ版でも放送された作品です。
話題になったポイント
石田ひかりのスクリーン・デビュー
本作が映画デビューだった石田ひかりが、主人公・実加を等身大で演じ、石田ひかりという女優を日本映画界に送り出した記念碑的作品となりました。
大林宣彦の新尾道三部作
『転校生』『時をかける少女』『さびしんぼう』の"尾道三部作"に続く"新尾道三部作"の第1作。尾道の美しい坂道、階段、寺社が大林マジックで詩的に描写されます。
中嶋朋子の幽霊役
NHK朝ドラ『おしん』で知られる中嶋朋子が、亡き姉・千津子の幽霊役で実加を見守り続ける姿が感動的。"ふたり"のタイトル通り、死後も姉妹の絆が生き続けることを表現しました。
ロケ地ガイド
尾道の坂道と階段
尾道ならではの坂と階段、寺社が作品の視覚的な魅力を形作っています。
- 海徳寺下の坂道:千津子の事故現場
- 土堂小学校:文化祭帰りの長い石段
- 千光寺:実加と真子の赤い欄干の寺
- 電柱のある坂道:実加が通り抜けた坂
- 西土堂の山手にある階段:父と下った階段
- 天寧寺坂:討ち入り後の坂
尾道の寺社と観光名所
尾道の寺社や観光地が、重要なシーンの舞台として活用されました。
向島と尾道駅伝
向島へのフェリーや、駅伝シーンの舞台。
- 福本渡船:向島の渡船
- 港町:駅伝のシーン
- 向島大橋:駅伝のコース
- 浜の浦トンネル:駅伝のトンネル
- 火の見櫓のある道:マラソン中継地点
- レストランマキシム:実加と智也の食事店
- 私立尾道高等学校:実加たちの中学校
聖地巡礼のおすすめルート
尾道1日文学散歩ルート
JR尾道駅→千光寺→天寧寺坂→土堂小学校の石段→浄土寺→艮神社と、尾道の坂と寺社を巡る1日コース。大林映画の世界観に浸れます。
向島渡船ルート
尾道港→福本渡船→向島大橋と、駅伝シーンの舞台をたどるルート。尾道水道の風景が美しいです。
視聴者の声・評判
評価スコア
Filmarks平均スコア★★★★3.9点、2043件のレビュー。大林宣彦監督の代表作の一つとして、今も若い世代にも届き続ける名作です。
好評だったポイント
石田ひかりのデビュー演技、中嶋朋子の幽霊姉、富司純子・岸部一徳の両親像、久石譲の音楽、尾道の美しい風景。日本映画屈指の姉妹愛と成長物語として、今も深い感動を呼ぶ作品です。