作品紹介
『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』は、2008年7月12日に公開された実写映画で、2007年公開の『ゲゲゲの鬼太郎』の続編にあたる作品です。監督は本木克英、鬼太郎役はウエンツ瑛士、猫娘役を田中麗奈、ねずみ男役を大泉洋が続投し、シリーズの世界観をさらに拡張しています。
物語は、謎めいた「かごめ歌」を耳にした若い女性たちが次々と失踪し、現場には必ず銀色の鱗が残されているという怪事件から始まります。事件に巻き込まれた女子高生・楓(石田卓也の妹役に北乃きい)と共に真相を追う鬼太郎たちは、千年の時を超えて蘇った悲恋の妖怪・濡れ女(田中麗奈が二役で熱演)の存在にたどり着きます。
人間と妖怪の哀しい恋、そして古の楽器を集めて行う「護人囃子の儀」を巡る冒険が、幻想的な映像と共に描かれます。前作に比べ物語の軸がよりドラマチックに、そして大人が観ても楽しめる和製ファンタジーとして仕上がっている点が特徴です。
話題になったポイント
千年の時を超える悲恋のドラマ
鬼太郎映画としては異例なほど、メインの敵キャラクターである濡れ女に感情移入できる構成が話題となりました。千年前の人間と妖怪の切ない恋物語が明らかになるにつれ、単純な善悪を超えた物語の奥深さが高く評価されました。
水木しげる先生の故郷・境港でのロケ
原作者である水木しげる先生の故郷、鳥取県境港市で実際にロケが行われたことも大きな話題に。妖怪たちが暮らす町として世界的に有名な水木しげるロードや、先生の生家周辺が劇中に登場し、原作ファンにとっては聖地中の聖地を大スクリーンで味わえる貴重な作品となりました。
都心の歴史建築を活かしたゴシック演出
妖怪の住む現代の東京を表現するため、東京駅丸の内駅舎や日本銀行本店、法務省赤レンガ棟など、明治・大正期の歴史的建造物が積極的に使われました。これにより、現代でありながらどこか異界と地続きな独特の雰囲気が生み出されています。
ロケ地ガイド
東京都心エリア(妖怪たちが跋扈する近代建築)
鬼太郎たちが事件を追う舞台として、東京の歴史ある建築群が多用されました。現存する美しいクラシック建築群を巡ることで、妖怪ファンタジーの異世界感を追体験できます。
- JR東京駅:丸の内駅舎のレトロな赤レンガ外観が、物語の導入部で印象的に映し出されます。
- 日本工業倶楽部:大正期の重厚な洋風建築が、怪異の発生する現場として使用されました。
- 日本銀行本店:ネオバロック様式の荘厳な外観が、鬼太郎たちが歩く東京の象徴として登場します。
- 法務省の赤レンガ棟:明治を代表する赤レンガ建築が、妖怪たちの世界と現実をつなぐビジュアルとして採用されました。
- 深大寺:東京屈指の古刹。鬼太郎茶屋でも知られ、妖怪ゆかりの神秘的な場面にふさわしい舞台として登場します。
関東郊外エリア(時代劇セットと江戸情緒)
千年前の過去パートや、和風ファンタジーの世界観を作り上げるため、関東屈指の時代劇撮影所が活用されました。
- 千葉県立房総のむら:江戸時代の町並みを再現した体験博物館で、過去シーンの重要な場面が撮影されました。
- ワープステーション江戸:茨城県つくばみらい市の大型オープンセット。千年前の宿場町や古の街並みの撮影に活躍しました。
鳥取・境港エリア(水木しげる先生ゆかりの聖地)
原作者・水木しげる先生の故郷である境港は、作品世界の原点ともいえる場所です。鬼太郎ファンであれば一度は訪れたい聖地巡礼の中心地です。
- JR境港線境港駅:妖怪たちが描かれた駅舎で、境港巡礼の玄関口。劇中でもノスタルジックな画として登場します。
- 水木しげるロード:約800mの通りに177体もの妖怪ブロンズ像が並ぶ、全国屈指の妖怪ストリート。
- 水木しげる先生の生家:水木先生が幼少期を過ごした場所で、妖怪文化の原点ともいえるスポット。
聖地巡礼のおすすめルート
東京一日コース:丸の内クラシック建築と深大寺巡り
午前中に東京駅丸の内駅舎からスタートし、日本工業倶楽部、日本銀行本店、法務省赤レンガ棟と徒歩圏内のクラシック建築を巡ります。午後は電車で調布方面に移動し、深大寺と「鬼太郎茶屋」でお土産を楽しむのが王道コース。建築好きにも妖怪好きにも満足度の高い一日になります。
境港聖地巡礼コース(鳥取一泊二日)
米子空港または米子駅から境線「鬼太郎列車」に乗車して境港駅へ。水木しげるロードを散策しながら177体の妖怪像を巡り、水木しげる記念館、そして先生の生家まで足を延ばします。夜は境港の海鮮も楽しめ、鬼太郎ファンなら生涯忘れられない旅になります。
視聴者の声・評判
評価スコア
Filmarksや映画.comなどのレビューサイトでは、前作に比べてストーリー性が増した点を評価する声が多く、妖怪ホラー色と和風ファンタジー色のバランスが良いシリーズ屈指の作品との評価を獲得しています。
好評だったポイント
田中麗奈の猫娘と濡れ女の二役演技、北乃きいの透明感あるヒロイン像、そして水木しげる先生の故郷でのロケによる作品への愛情が視聴者から高く評価されました。特に濡れ女の悲恋パートで涙したという感想が多く、単なる子供向け妖怪映画ではなく、大人の鑑賞にも耐える一本として支持されています。ビジュアル面では都心の歴史的建築を効果的に使った画づくりが「独特の世界観が美しい」と好評でした。