作品紹介
『ゴジラ-1.0』は2023年11月3日公開の日本映画。ゴジラ生誕70周年記念作品として、『ALWAYS 三丁目の夕日』『永遠の0』の山崎貴が監督・脚本・VFXを一手に担いました。第96回アカデミー賞で視覚効果賞を受賞し、日本映画として初めてこの部門を制した歴史的作品です。東宝配給作品としては最大級となる全国500館以上で公開されました。
舞台は戦後間もない日本。特攻隊員でありながら死にきれず、大戸島の守備隊基地に不時着した敷島浩一(神木隆之介)は、そこで巨大生物ゴジラに遭遇し、恐怖から機銃を撃てず仲間を失います。焼け野原の東京に戻った敷島は、大石典子(浜辺美波)と孤児の明子とともに身を寄せ合って生きはじめますが、やがてゴジラが再び日本へ迫ります。何もかもを失った「ゼロ」の国が、さらに「マイナス」へ叩き落とされる――生き残ってしまった者たちが、民間人だけで挑む「海神(わだつみ)作戦」が始まります。
VFXを多用する作品ながら、実写ロケも各地で行われました。冒頭の「大戸島」は千葉県鴨川市の江見吉浦 海辺のキャンプ場、作戦会議のシーンは長野県の旧岡谷市役所庁舎と茨城県の筑波海軍航空隊記念館。そしてクライマックスの海上シーンは静岡県の浜名湖と天竜川沖の遠州灘で撮影されました。実在の戦争遺構を使うことで、戦後という時代の質感が画面に定着しています。
話題になったポイント
日本映画初のアカデミー賞視覚効果賞
第96回アカデミー賞で視覚効果賞を受賞。ハリウッド大作の数分の一という制作費でありながら、白組を中心とする日本のVFXチームが世界最高峰の評価を勝ち取りました。日本映画にとって歴史的な快挙です。
「戦後ゼロからマイナスへ」という設定
1954年の第1作よりさらに前、終戦直後の日本を舞台にしたことで、ゴジラは戦争の記憶そのものとして立ち現れます。国家ではなく民間人が自力で立ち向かう「海神作戦」という構図も、シリーズのなかで際立った特徴です。
実在の戦争遺構でのロケ
鹿島海軍航空隊跡(大山湖畔公園)や筑波海軍航空隊記念館といった実際の旧海軍施設が撮影に使われています。旧岡谷市役所庁舎は撮影後にロケ地ガイドツアーが行われるなど、地元でも人気のスポットになりました。
ロケ地ガイド
千葉エリア(大戸島)
- 江見吉浦 海辺のキャンプ場:千葉県鴨川市江見吉浦。冒頭、敷島浩一がゼロ戦で着陸した「大戸島」をゴジラが襲撃するシーン。物語の始まりの場所です。
茨城エリア(旧海軍施設)
戦後という時代を支えた、実在の戦争遺構。
- 鹿島海軍航空隊跡(大山湖畔公園):茨城県稲敷郡美浦村大山。橘宗作が敷島に戦闘機「震電」の機能を説明するシーン。霞ヶ浦のほとりに残る旧海軍施設です。
- 筑波海軍航空隊記念館:茨城県笠間市旭町。「海神作戦」の作戦考案会議室や病室のシーン。旧海軍航空隊の司令部庁舎が現存し、館内は見学が可能です。
長野エリア(海神作戦の会議)
- 旧岡谷市役所庁舎:長野県岡谷市幸町。ゴジラ撃退作戦「海神作戦」の会議や市役所のシーン。昭和初期の庁舎建築で、公開後はロケ地ガイドツアーが実施されました。
愛知・静岡エリア(海と漁港)
- 東幡豆漁港:愛知県西尾市東幡豆町。漁港のシーンと渡船乗り場のシーン。三河湾に面した小さな漁港です。
- 浜名湖:静岡県浜松市中央区舘山寺町。人間とゴジラが水上で対峙する海上シーン。天竜川沖の遠州灘とあわせて、クライマックスの海上撮影が行われました。
聖地巡礼のおすすめルート
茨城・戦争遺構ルート
筑波海軍航空隊記念館で展示を見学し、霞ヶ浦を回って鹿島海軍航空隊跡(大山湖畔公園)へ。実際の旧海軍施設を巡る、作品の背景を体感する一日コースです。
浜松・浜名湖 海神作戦ルート
浜名湖の舘山寺周辺から遊覧船で湖上へ。クライマックスの海上シーンの舞台を訪ねるコース。浜松市はロケ地としてのプロモーションにも力を入れており、うなぎや浜松餃子とあわせて楽しめます。
岡谷・レトロ庁舎ルート
旧岡谷市役所庁舎を訪ねる、諏訪湖畔の建築めぐりコース。近隣には同じくロケ地となった諏訪エリアの名所も点在します。
視聴者の声・評判
評価スコア
Filmarksの平均スコアは★3.9。国内興行収入76億円超、北米でも日本の実写映画として歴代最高クラスのヒットを記録し、アカデミー賞受賞という結果まで含めて、シリーズを代表する一本になりました。
好評だったポイント
「ゴジラが本気で怖い」「VFXがハリウッドに引けを取らない」「神木隆之介の生き残ってしまった罪悪感が刺さる」「浜辺美波の典子が良い」「民間人だけで戦うという構図が熱い」「音楽と怪獣描写の相乗効果がすごい」――怪獣映画でありながら、戦後を生きる人間のドラマとして成立している点が高く評価されています。