作品紹介
『重版出来!』は、2016年4月から6月にかけてTBS系火曜ドラマ枠で放送された連続ドラマです。松田奈緒子の同名漫画を原作に、出版業界の裏側を熱く描いたお仕事ドラマ。脚本を手がけたのは『逃げるは恥だが役に立つ』などで知られる野木亜紀子で、演出は土井裕泰が担当しました。
柔道の元オリンピック代表候補だった黒沢心(黒木華)は、怪我でアスリートの道を断たれ、出版社・興都館に入社。週刊コミック誌『バイブス』編集部に配属されます。先輩編集者の五百旗頭敬(オダギリジョー)の下で編集の仕事を学び始めた心は、漫画家たちの情熱や苦悩、書店員の誇り、営業マンの奮闘など、一冊の漫画が読者に届くまでに関わる多くの人々の姿に触れ、編集者としても人間としても成長していきます。
「重版出来(じゅうはんしゅったい)」とは、書籍の増刷が決まること。出版不況の中でも作品を世に送り出すために全力を尽くす人々の姿は、業界を超えて全ての「仕事に情熱を持つ人」の心を揺さぶる感動作となりました。主題歌はユニコーンの新曲が起用されています。
話題になったポイント
黒木華の体当たり演技
元柔道選手という設定の心を演じるため、黒木華は本格的な柔道シーンにも挑戦。その体当たりの演技と、仕事への情熱を全身で表現する姿は「見ているだけで元気をもらえる」と絶賛されました。黒木華の自然体な演技力が、心という魅力的なキャラクターに命を吹き込みました。
豪華キャストの群像劇
黒木華を中心に、オダギリジョー(五百旗頭)、坂口健太郎(小泉純)、荒川良々、安田顕、生瀬勝久、小日向文世など、実力派俳優が勢揃い。それぞれのキャラクターが深く掘り下げられ、毎話ゲストキャラクターも含めて、全員が主役のような濃密な群像劇が展開されました。
出版業界のリアルな描写が話題に
漫画家との打ち合わせ、発行部数を決める会議、書店との交渉、印刷・流通の裏側など、普段は知ることのできない出版業界の仕事がリアルに描かれ、業界関係者からも「ここまで忠実に再現したドラマは初めて」と驚きの声が上がりました。紀伊國屋書店や三省堂書店など実在の書店が登場したことも話題となりました。
ロケ地ガイド
東京・書店&出版エリア
- 紀伊国屋書店新宿本店:実在の大型書店が劇中に登場。書店員の奮闘を描くシーンの舞台です。
- 三省堂書店神保町本店:神保町の名門書店で、書籍販売の現場シーンが撮影されました。
- オリオン書房ノルテ店:地域に根ざした書店として、ドラマに温かみを添えるシーンに登場しました。
- パレスサイドビル:興都館の出版社ビルとして使用された、ドラマの中心的ロケ地です。
- 日本大学経済学部7号館:ドラマのオフィスシーンに使用されたビルです。
東京・カフェ&飲食エリア
- anea cafe学芸大学店:おしゃれなカフェで、編集者たちの打ち合わせシーンに使用されました。
- Royal Garden Cafe青山店:青山のカフェで、心が漫画家と打ち合わせをするシーンのロケ地です。
- もつ福赤坂店:赤坂のもつ鍋店で、編集部の仲間たちの飲み会シーンに使用されました。
- つるとんたん新宿店:新宿のうどん店で、食事シーンのロケ地として登場しました。
- 喫茶ロマン:レトロな喫茶店で、心が一息つくシーンなどに使用されました。
東京・公園&屋外エリア
- KOMAZAWA PARK CAFE:駒沢公園のカフェで、開放的な雰囲気のシーンが撮影されました。
- 多摩川の土手:心がランニングするシーンなど、元アスリートらしい一面を見せるロケ地です。
- 恵比寿公園:東京の公園で、屋外のシーンが撮影されました。
埼玉・千葉エリア
- 出版共同流通蓮田センター:出版物流の最前線。漫画が読者に届くまでの流通過程を描くシーンに使用されました。
- 江戸川大学:キャンパスシーンのロケ地として使用されました。
聖地巡礼のおすすめルート
神保町・書店巡りルート
三省堂書店神保町本店を起点に、神保町の古書店街を散策。パレスサイドビル(興都館)を経て、紀伊国屋書店新宿本店へ。ドラマで描かれた「本を届ける人々」の情熱を感じながら、実在の書店を巡る文学好きにはたまらないルートです。
高円寺・編集者の街ルート
JR中央線高円寺駅北口ロータリーからスタートし、高円寺の個性的な商店街や古着屋を散策。喫茶ロマンでレトロな喫茶店体験をした後、多摩川の土手で心のように走ってみるのも一興です。
青山・おしゃれカフェルート
Royal Garden Cafe青山店で漫画家との打ち合わせ気分を味わい、KOMAZAWA PARK CAFEでリラックス。編集者気分で東京のカフェを巡る、週末にぴったりのルートです。
視聴者の声・評判
評価スコア
Filmarksでの平均評価は★4.1(5点満点)という驚異的な高評価。レビュー数は11,844件に上ります。ただし視聴率は7.0~9.0%前後と振るわず、「視聴率に騙されるな」と呼ばれる典型的な「隠れた名作」ドラマとなりました。
好評だったポイント
「見ると元気になれる最高のお仕事ドラマ」「全話イッキ見してしまった」「仕事への情熱を取り戻させてくれる」という声が圧倒的多数。「登場人物全員が、もがきながらも精一杯取り組んでいる姿に胸が熱くなる」「出版業界のことがリアルに分かって勉強になる」「野木亜紀子の脚本が神がかっている」と、内容面での評価が極めて高い作品です。黒木華の演技は「自然体でナチュラル」「この役は黒木華以外考えられない」と絶賛。視聴率こそ低かったものの、口コミで評価が広がり、配信サービスで後追い視聴する人が続出した、まさに「重版出来」にふさわしい作品です。