作品紹介
『キングダム 大将軍の帰還』は2024年7月12日公開のシリーズ第4弾にして、「馬陽の戦い」の完結編。原作コミックの最大の山場のひとつである王騎将軍の物語に決着をつける一作で、監督は全作を通して佐藤信介が務めている。
趙軍の猛攻を受け、秦軍は苦境に立たされていた。飛信隊を率いる信(山崎賢人)は、圧倒的な戦力差の中で仲間を失いながらも戦い抜く。そして戦場に姿を現すのは、武神と恐れられる趙軍総大将・龐煖(吉川晃司)。秦国六大将軍・王騎(大沢たかお)は、かつての盟友の仇と対峙するため、ついに自ら矛を取る。
大沢たかおが体重増量と徹底した肉体改造で臨んだ王騎の最終決戦は、シリーズ全体のクライマックスとして絶大な支持を集めた。興行収入は約56億円を記録し、シリーズ第1作に迫るヒットとなっている。
話題になったポイント
大沢たかお、王騎将軍の完結
4作にわたって王騎を演じ続けた大沢たかおが、ついにその物語に幕を下ろす。矛を振るう姿から最期の言葉まで、原作の名場面を圧倒的な説得力で再現。上映後の劇場では拍手が起きたという報告も相次ぎ、「日本映画史に残るキャラクター造形」と評された。
「馬陽の戦い」完全決着
前作から持ち越された大会戦がついに決着。数万規模の兵がぶつかり合う集団戦から、将同士の一騎打ちまで、スケールの異なる戦闘を切れ目なくつないだ構成が高く評価されている。
栃木・岩船山での二夜連続夜間ロケ
栃木県栃木市の岩船山中腹の採石場跡では、スモークと松明を焚き、大型高所作業車で岩壁を照らす大規模な夜間撮影が二夜連続で敢行された。とちぎフィルムコミッションの記録にも「臨場感に溢れた現場」として残されている。
ロケ地ガイド
栃木エリア
本作の戦場を象徴するのが、垂直に切り立った岩壁。特撮の聖地としても知られる場所が、春秋戦国の戦場へと姿を変えた。
- 岩船山 採石場跡:馬陽の戦いの中核となる戦場シーンが撮影された。二夜連続の夜間ロケでは大量のスモークと松明が焚かれ、岩壁を照らす照明とあいまって圧倒的な臨場感を生んだ。日本の特撮・映画界にとって歴史的なロケ地でもある。
兵庫エリア
前作から続く馬陽の戦いは、同じ岩の景観の上で決着を迎える。
- 白水峡:有馬温泉のすぐ近くにありながら、草木の少ない白い岩肌が連なる異形の峡谷。シリーズ第3作から引き続き、馬陽の戦いを象徴する舞台として使われた。
長野・福島エリア
大規模な合戦の合間に挟まれる、静かな場面。高原の風景が、戦いの余韻を丁寧にすくい上げている。
- 東御市 御牧原台地:身を隠す場面や、戦いのあとの余韻を描くシーンが撮影された。浅間山を望む広大な台地が、登場人物たちの孤独を際立たせる。
- 富士見町:八ヶ岳と南アルプスに挟まれた高原地帯。遮るもののない広大な景観が、戦場のスケールを支えている。
- 宇宙岩(いわき市三和町):信が羌瘣や壁と語り合う場面が撮影された岩場。異様な存在感の巨岩が、異国の地であることを静かに主張している。
聖地巡礼のおすすめルート
栃木・岩船山 特撮聖地ルート
JR岩舟駅から徒歩圏の岩船山高勝寺を訪ね、境内から採石場跡の岩壁を望むコース。『キングダム』のみならず数多くの特撮作品が撮影されてきた地であり、日本映像史の一断面をたどる旅にもなる。
信州・浅間山麓ルート
東御市の御牧原台地から富士見町まで、中央道と上信越道をつなぐドライブコース。高原の見晴らしが続く道中は、劇中の広大な戦場の記憶をそのまま呼び起こす。ワイナリー巡りとの組み合わせもおすすめ。
視聴者の声・評判
評価
Filmarks平均評価は4.0前後とシリーズ最高。興行収入約56億円を記録し、4作すべてがヒットするという実写化シリーズとしては異例の成功を収めた。
好評だったポイント
「大沢たかおの王騎で泣いた」「シリーズ4作を追ってきて本当によかった」「合戦の物量が邦画の水準を超えている」といった絶賛が多数。特にクライマックスの一騎打ちは、原作ファン・映画ファン双方から高い評価を受けている。
賛否の分かれた点
「シリーズを観ていないと感情移入が難しい」「戦闘描写が長く感じる場面もある」といった指摘はあるが、完結編としての満足度は総じて非常に高い。