作品紹介
『言霊荘』は、テレビ朝日とABEMAが共同制作し、2021年10月から12月まで「土曜ナイトドラマ」枠で放送されたホラー・ミステリードラマです。元乃木坂46の西野七瀬がテレビ朝日系ドラマで初主演を務め、三吉彩花、内田理央、堀田真由、中村ゆりか、森田望智、石井杏奈ら豪華女優陣が脇を固めたことでも話題を集めました。
物語の主人公は、底辺ViewTuber(動画配信者)として言葉の力を信じる25歳の女性・歌川言葉(コトハ/西野七瀬)。友人の紹介で女性限定マンション「レディスコート葉鳥」の7号室へ引っ越したことをきっかけに、このマンション内で発した言葉がそのまま現実になってしまうという怪奇現象に巻き込まれていきます。住人の一人が「知らない世界に消えて欲しい」とつぶやくと、その言葉通りに人が謎の死を遂げる――。日本古来の「言霊」信仰を題材に、何気ない一言が引き起こす恐怖を描き出します。
やがて、25年前に管理人室で女流作家が殺害されていた過去が浮かび上がり、住人たちは次々と危険に直面していきます。永山絢斗演じる自称霊能者・中目零至、斉藤由貴演じる女性宮司にして除霊師・岩戸志麻らが絡み合い、マンションに渦巻く呪いの真相へと迫っていく構成です。ABEMAでは本編連動のオリジナルドラマ『ある視点 -もう一つの言霊荘-』も独占配信されました。
話題になったポイント
西野七瀬の初主演と豪華女優陣の競演
本作最大の話題は、西野七瀬のテレビ朝日系ドラマ初主演に加え、三吉彩花・内田理央・堀田真由・中村ゆりから実力派・人気女優が一堂に会した「女性限定マンション」という設定でした。各話で住人たちが入れ替わり主役級の見せ場を担い、SNSでは美女が勢ぞろいした場面写真に「かわいいの大渋滞」といった反響が寄せられました。
「言葉が現実になる」という新感覚の恐怖
幽霊や物理的な怪物よりも、「口にした言葉が叶ってしまう」という日本古来の言霊信仰を恐怖の核に据えた点がユニークでした。誰もが日常で発する何気ない一言が取り返しのつかない結果を招くという設定は、視聴者に「もし自分だったら」という身近な恐ろしさを突きつけました。
テレビ朝日×ABEMAの共同制作と高い初回数字
地上波とABEMAが共同制作し、独占見逃し配信や本編連動のスピンオフ作品を展開したマルチプラットフォーム戦略も注目されました。初回放送は、土曜ドラマ枠が30分枠になって以降の初回最高となる世帯視聴率4.1%を記録し、好スタートを切りました。
ロケ地ガイド
『言霊荘』は東京多摩エリアを中心に、埼玉・神奈川の郊外や山あいまで広く撮影が行われました。神社や旧病院、洋館、霊園など、ホラーの雰囲気を引き立てる物件が多く選ばれているのが特徴です。
東京・多摩エリア(物語の中心舞台)
主舞台となる女性限定マンションや、神職が関わる神社など、作品の核となるロケ地が集まっています。
- マンション:物語の主舞台となる女性限定マンション「レディスコート葉鳥」の外観として使われた、東京都立川市の建物です。
- 華飾市場ビル:「レディスコート葉鳥」のエントランスや廊下など、内部シーンの撮影に使われたスタジオが入る板橋区高島平のビルです。
- 穴澤天神社:登場人物のトシマが宮司を務める神社として登場。稲城市に鎮座する古社で、緑深い参道がホラーの神聖かつ厳かな空気を演出しています。
- 伊豆美神社:作中の「事魂神社」として第7話に登場した、狛江市中和泉の神社です。言霊の謎に迫る重要な場面の舞台となりました。
- NTT中央研修センタ:調布市入間町にある施設で、作中のシーン撮影に使われました。
- 中神不動建設:第7話で不動産屋として登場した、昭島市中神町の建設会社です。
埼玉エリア(呪いと過去が交錯する場所)
事件の背景や、住人たちの過去にまつわる場面が埼玉県内で撮影されました。とりわけ旧病院は本作屈指のホラースポットです。
- 旧東鷺宮病院:作中の「小田川記念病院」の内部や手術室として、第3話から第5話にかけて使われた久喜市の旧病院。実際に使われなくなった病院ならではの、ぞくりとする雰囲気が恐怖を盛り上げます。
- Liebe:第3話で島谷進次郎と女子高生の写真撮影地として登場した、川口市西川口のロケ地です。
- うなぎ割烹高橋屋:第3話、料亭での見送りの場面に使われた杉戸町の老舗うなぎ割烹です。
神奈川エリア(山・洋館・霊園が織りなす異界感)
滝行の山あいから古い洋館、霊園まで、物語の終盤を彩る非日常的なロケ地が神奈川県に点在しています。
- 洋館:第6・7話で葉鳥久の住宅として登場した、葉山町堀内の洋館です。重厚な佇まいが、物語の鍵を握る人物の存在感を引き立てます。
- 夕日の滝:第5話の滝行シーンが撮影された、南足柄市矢倉沢の滝。金太郎伝説でも知られる名瀑で、霊的な浄化の場面に荘厳さを添えています。
- 南葉山霊園:第7話と最終話に登場した墓地のシーンを撮影した、横須賀市長坂の霊園です。物語の結末に向けた重い空気を象徴する場所となりました。
- 日本ダスト(株)NDK資源化リサイクル工場:第2話で産廃工場として登場した、川崎市川崎区白石町の施設です。
その他のロケ地
- シャトーアメーバ:渋谷区神宮前にあるロケ地で、撮影に使われました。
聖地巡礼のおすすめルート
多摩・神社めぐりコース(半日〜1日)
物語の中心舞台に絞って巡るなら、東京多摩エリアがおすすめです。立川市のマンション(レディスコート葉鳥の外観)をスタート地点に、稲城市の穴澤天神社、狛江市の伊豆美神社と、作品の神聖かつ不穏な空気を担った二つの神社を巡るコースです。神社は地域の信仰の場ですので、参拝のマナーを守り、静かに撮影しましょう。
ホラー雰囲気満喫コース(1日/要車移動)
本作ならではの不気味な雰囲気を堪能したい方には、神奈川・埼玉の郊外をまわるコースを。南足柄市の夕日の滝で滝行の舞台を眺め、葉山町の洋館や横須賀市の南葉山霊園へ。久喜市の旧東鷺宮病院は作品屈指のロケ地ですが、私有地や立入制限のある場所には決して無断で立ち入らず、外観の見学にとどめてください。
視聴者の声・評判
評価スコア
映画・ドラマレビューサイトFilmarksでは、約795件のレビューが寄せられ、5点満点中およそ2.9点という評価を得ています(2026年6月時点)。評価は2点台〜3点台に集中しており、賛否が分かれた作品といえます。
好評だったポイント
視聴者からは「口にした言葉がそのまま現実になってしまう」という設定の恐怖感や、西野七瀬をはじめとする充実した女優陣の顔ぶれが高く評価されました。「得体の知れない何かに呪われ、それを解き明かしていく」というミステリー要素のある展開を支持する声も見られます。一方で、「第5話以降の後半の展開」や「事件の真相」については物足りなさを指摘する意見もあり、序盤の引き込みの強さと終盤の評価が分かれた作品となっています。