作品紹介
『曲げられない女』は、2010年1月から3月にかけて日本テレビ系「水曜ドラマ」枠で放送されたヒューマンコメディドラマです。主演は菅野美穂。司法試験に9年連続で落ち続けながらも弁護士になる夢を諦められない32歳の女性が、結婚・仕事・友情・お金――人生のあらゆる「モンダイ」に向き合いながら、自分の信念を貫いて生きていく姿を描いた作品です。
主人公の荻原早紀(菅野美穂)は、弁護士だった亡き父の夢を受け継ぎ、弁護士法人事務所で見習いパラリーガルとして働きながら司法試験に挑戦し続けています。周囲からは「もういい加減に諦めたら」「結婚すれば」と言われる毎日ですが、物事をきちんとしないと気が済まない性格の早紀は、どうしても自分の意志を「曲げられない」のです。
そんなある日、高校時代の親友・長部璃子(永作博美)と偶然再会します。シングルマザーとして強かに生きる璃子との対照的な姿が描かれる中、恋人の正登(塚本高史)からプロポーズされた早紀は、ひょんなことから出会った弁護士・藍田光輝(谷原章介)に「結婚に夢を持つな」と忠告され、人生の岐路に立たされます。キャッチコピーは「わたくし、まっすぐ生きていたいのです。」全10話。第47回ギャラクシー賞奨励賞受賞作品です。
話題になったポイント
菅野美穂の全力投球な演技が圧巻
正義感が強すぎて周囲とぶつかり、でも絶対に自分を曲げない早紀のキャラクターは、菅野美穂だからこそ成立するもの。怒って叫んで泣いて笑う、感情の振れ幅の大きい役柄を全身全霊で演じ切り、「毎回エネルギーをもらえる」「菅野美穂の演技を見ているだけで元気が出る」と視聴者から絶賛されました。特に法廷シーンでの渾身の弁論や、友人・璃子との本音の言い合いは名シーンとして語り継がれています。平均視聴率は14.6%を記録しました。
永作博美との対照的な女友達関係が秀逸
まっすぐすぎる早紀と、したたかに生きるシングルマザーの璃子。正反対の二人の女性が時にぶつかり、時に支え合う姿が、多くの女性視聴者の心を掴みました。永作博美の自然体な演技は「さすがの存在感」と評され、二人の掛け合いは「リアルな女友達の会話」と絶賛。「早紀派か璃子派か」という議論がネット上で盛り上がり、それぞれのキャラクターに共感する声が多数寄せられました。
ギャラクシー賞受賞の脚本力
結婚・キャリア・育児・お金・老後といった、女性が直面するリアルな問題を正面から描いた脚本が高く評価され、第47回ギャラクシー賞奨励賞を受賞。「説教臭くなく、でも考えさせられる」バランスの良さが評価のポイントでした。各話で異なる社会問題を取り上げながら、最終的には「自分の人生を自分で決める」というメッセージに集約されていく構成が見事でした。
ロケ地ガイド
丸の内・霞が関エリア ― 法律の世界
弁護士を目指す早紀の仕事場周辺として、法律関連施設が集まる丸の内・霞が関エリアが多く使われています。
- 法務省の赤レンガ棟:霞が関にある歴史的建造物。法律の世界を象徴するロケ地として印象的に登場しました。
- 千代田区役所旧庁舎:裁判所や官公庁の雰囲気を醸し出すシーンで使われました。
- コーチ丸の内:丸の内のブランドショップ。都会的なシーンで登場しました。
- 東京倶楽部ビル前の広場:丸の内のビジネス街にある広場。仕事帰りのシーンなどに使われました。
渋谷・恵比寿エリア ― 早紀のプライベート
早紀のプライベートや友人との交流シーンで使われた、若者の街・渋谷周辺のロケ地です。
- アプレシオ渋谷BEAM店:渋谷のネットカフェ。早紀の勉強場所として使われたかもしれないロケ地です。
- コーチ渋谷:渋谷のブランドショップ。ショッピングシーンで登場しました。
- 布多天神社:調布にある歴史ある神社。静かな境内での印象的なシーンが撮影されました。
- 山野美容専門学校:代々木にある美容学校。ドラマのシーンで使われたロケ地です。
品川・秋葉原エリア ― 都心のビジネス風景
- 富士ソフト秋葉原ビル:秋葉原のオフィスビル。弁護士事務所に関連するシーンで使われました。
- 東品川海上公園:品川の水辺の公園。都会のオアシスのような空間で、登場人物が語り合うシーンに使われました。
- 東品川海上公園のアイル橋:天王洲アイルに架かる橋。印象的な風景とともにシーンを彩りました。
- 桜田通り:都心の幹線道路で、移動シーンなどに使われました。
千葉・埼玉エリア ― 日常の風景
早紀や璃子の日常生活の場として、郊外のロケ地も使われています。
- グッドタイムリビング千葉みなと・海岸通:千葉みなとにある施設。生活感のあるシーンで使われました。
- ヒルトン東京ベイ:舞浜のリゾートホテル。特別なシーンのロケ地として登場しました。
- 和光市役所:市役所を舞台にしたシーンで使われたロケ地です。
- 駿河台大学:埼玉県の大学。学校関連のシーンに使われました。
横浜エリア ― 物語の転機の場所
- 旧横浜地方裁判所:横浜の歴史的な裁判所建築。法律ドラマにふさわしい重厚なロケ地です。
- たまプラーザ駅:横浜市北部の駅。通勤・通学シーンなどに使われました。
- 万国橋ビル:横浜の歴史的建築物。風情あるシーンの舞台です。
聖地巡礼のおすすめルート
丸の内・霞が関"法律の街"ルート(所要約2時間)
東京駅から丸の内エリアを散策し、コーチ丸の内や東京倶楽部ビル前の広場を経由して霞が関へ。法務省の赤レンガ棟の美しい外観を眺め、弁護士を目指す早紀の気分を味わいます。皇居外苑の緑も楽しめる、知的な散策コースです。
品川ウォーターフロントルート(所要約1.5時間)
りんかい線天王洲アイル駅からスタートし、東品川海上公園を散策。アイル橋を渡って水辺の風景を楽しみます。早紀が人生の悩みを抱えながら歩いたかもしれない、都会のオアシスのような空間を体感できます。
視聴者の声・評判
Filmarks評価スコア:★3.5(レビュー約1,000件)
Filmarksでは約1,000件のレビューが投稿され、平均★3.5の評価。平均視聴率14.6%を記録し、2010年冬クールの水曜ドラマとして安定した人気を獲得しました。第47回ギャラクシー賞奨励賞を受賞した実力派作品です。
好評だったポイント
最も多い感想は「毎週これを見て、明日からまた頑張ろうと思えた」という声です。自分を曲げずに生きることの大変さと美しさを描いた物語は、特に仕事や将来に悩む女性視聴者から圧倒的な共感を集めました。菅野美穂と永作博美の友情シーンは「本物の親友みたい」と評され、二人のケミストリーが作品の大きな魅力に。谷原章介の知的で少しミステリアスな弁護士役も好評で、「谷原章介に相談したくなる」という声も。一方で菅野美穂のハイテンションな演技には賛否が分かれたものの、「この全力感こそが菅野美穂の真骨頂」と支持する声が多数。社会派テーマを扱いながらもコミカルな演出で重くなりすぎず、「笑って泣ける」ドラマとして愛されています。