作品紹介
『万引き家族』は、2018年6月公開の是枝裕和監督作品。第71回カンヌ国際映画祭で最高賞パルム・ドールを受賞し、日本映画として今村昌平『うなぎ』以来21年ぶりの快挙を達成しました。米アカデミー賞外国語映画賞ノミネートなど、世界中で絶賛された日本映画の金字塔です。
東京の下町の小さな平屋で身を寄せ合って暮らす柴田家。日雇い仕事の治(リリー・フランキー)、クリーニング店で働く信代(安藤サクラ)、風俗店で働く亜紀(松岡茉優)、そして年金を頼りに家族を支える初枝(樹木希林)。生活の足しに万引きを繰り返す彼らは、寒空の下に佇む幼い少女・じゅり(佐々木みゆ)を連れて帰り、家族の一員として迎え入れる。しかしある"事件"をきっかけに、彼らが隠していた秘密が明らかになっていきます。
血縁を超えた絆で結ばれた「家族」の姿を通して、貧困・格差・孤独といった現代社会の闇を炙り出す。樹木希林の遺作となった名演と、安藤サクラの代表作と言える熱演が、観る者の胸を深く抉ります。
話題になったポイント
カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞
日本映画として21年ぶりの最高賞受賞という偉業を達成。是枝裕和監督の国際的評価を決定づけた作品であり、日本映画史に残る栄誉として大きな話題を集めました。
樹木希林の遺作と安藤サクラの代表作
初枝を演じた樹木希林の演技は「神がかっている」と絶賛され、本作公開の3カ月後に逝去したことから事実上の遺作に。また、信代を演じた安藤サクラは日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞し、俳優としての地位を不動のものとしました。
下町の情景と"家族"の意味
東京・荒川区や台東区の下町を舞台に、カメラが捉える庶民の日常風景が作品に濃密なリアリティを与えています。「家族とは何か」という普遍的な問いを、血縁ではなく選び取る関係性として描いた点が国際的に強く共鳴を呼びました。
ロケ地ガイド
荒川・南千住エリア
柴田家が暮らす下町として、荒川区周辺の風情ある街並みが登場します。
- ジョイフル三ノ輪商店街:柴田家がコロッケを買って帰る地元商店街。都電荒川線三ノ輪橋駅前のレトロなアーケード街で、金八先生などでもロケ地として使われた名所。
- 三ノ輪橋駅:都電荒川線の起点駅。商店街へのアクセスポイントとして劇中に映り込む。
台東区・合羽橋エリア
- 合羽橋(朝日信用金庫合羽橋支店):初枝(樹木希林)が亜紀(松岡茉優)と一緒に年金を下ろしに行くシーンで登場する信用金庫。
足立区・西新井エリア
- 甘味処かどや:亜紀と初枝が一緒にあんみつを食べた印象的なシーンの舞台。西新井大師前の老舗甘味処。
千葉・海水浴場
家族みんなで訪れる、作品中でも最も幸福に満ちたシーンの舞台。
- 大原海水浴場:千葉県いすみ市の海岸。家族6人で過ごす眩しい夏の1日が切り取られた、観る者の胸を打つ名シーンの舞台。
聖地巡礼のおすすめルート
荒川・台東下町ルート(1日コース)
三ノ輪橋駅からジョイフル三ノ輪商店街を散策、都電荒川線に乗って浅草方面へ。合羽橋の信用金庫を経て、足立区の甘味処かどやで一休み。是枝監督が愛した下町の空気を丸ごと体験できるコースです。
いすみ・大原海水浴場ルート(日帰り)
特急わかしおで千葉県いすみ市の大原海水浴場へ。映画のラストシーンの幸福な空気を、海岸で追体験できます。
視聴者の声・評判
評価スコア
Filmarks平均3.8点、カンヌ映画祭パルム・ドール受賞、日本アカデミー賞最優秀作品賞を含む8冠達成。世界中の映画祭で高い評価を獲得した作品です。
好評だったポイント
「樹木希林の演技が奇跡」「安藤サクラの泣くシーンに号泣」「是枝監督の最高傑作」「家族とは何かを深く考えさせられる」「ラストシーンが忘れられない」という声が多数。観る人の人生観に影響を与える日本映画屈指の名作として、今なお語り継がれています。
