作品紹介
『書店員ミチルの身の上話』は2013年1月から3月までNHK総合「よる★ドラ」枠で放送された全10話のサスペンス・ヒューマンドラマです。主演は戸田恵梨香、共演は大森南朋、高良健吾、柄本佑、安藤サクラ、新井浩文、浅田美代子、平田満ら。原作は佐藤正午の同名小説『身の上話』。脚本家・大石静が「企画・脚本・演出のすべてが見事で驚きだ」とブログで絶賛した、NHKの夜ドラの秀作。
主人公・古川ミチル(戸田恵梨香)は、長崎県の書店に勤める平凡な女性。地味な彼氏・上林久太郎(高良健吾)がいるが、東京の出版社から営業に来る豊増一樹(柄本佑)との不倫関係に溺れています。ある日、同僚の初山春子の協力で仕事を抜け出し、豊増を見送りに空港へ向かう途中、同僚たちに頼まれて宝くじを買います。しかし豊増との別れが辛くなり、そのまま彼と東京行きの飛行機に乗ってしまうミチル。後日、頼まれて買った宝くじの1枚が2億円の当選くじだと知り、1枚余分に買ったくじのうちその当選券を自分のものにします——。
他人のものを"偶然"自分のものにしてしまったミチルが、長崎から東京へ、そして各地を転々としながら、様々な人々と出会い、別れ、自分の人生を再構成していく"身の上話"。Filmarks平均3.9点の高評価、戸田恵梨香の演技賞ものと評された名作として、NHKよる★ドラの代表作の一つになりました。
話題になったポイント
戸田恵梨香の演技賞ものの芝居
主人公・ミチルを戸田恵梨香が繊細かつ大胆に演じ切り、脚本家・大石静が「演技賞もの」と絶賛する芝居を披露。彼女のキャリア屈指の代表作となりました。
佐藤正午原作の文学的構成
芥川賞作家・佐藤正午の原作を、ナレーションを多用した独特の文学的構成でドラマ化。映像とテキストの融合が新鮮な視聴体験を生み出しました。
NHKよる★ドラの実験的枠組み
NHK総合の実験的な夜のドラマ枠として、民放ではなかなか実現しない文学性の高い構成・演出で作られた一作。原作ファンも唸る丁寧な映像化でした。
ロケ地ガイド
長崎の書店と故郷
ミチルの勤める書店と故郷のシーンは、茨城・神奈川のロケ地を長崎に見立てて撮影されました。
- ブックシアターベル 水海道店:広林堂書店
- 浦上天主堂:長崎の赤い教会
- つり船喜平治丸休憩所:ミチルの長崎の自宅
- 大宮聖愛教会:第1話の礼拝堂
- 弓張岳展望台:第1話の長崎遠景
- 長崎空港:第1話に登場
- 茨城空港:第1話のステンドグラスの長崎空港
東京のミチルの逃避行
東京での豊増との時間や、宝くじ当選後の東京生活は、都内の街並みで撮影されました。
- RECORD中目黒店:第2話の洋服店
- 井の頭公園:第3話の走り抜ける公園
- 福生公園:第3話の宝くじ計算公園
- 要町通信ビル:第4話の銀行
- 京王井の頭線沿いの道:第4話の荷物運び
- 吉祥寺西公園:第4話の一休み公園
転々とする各地
後半、ミチルが各地を転々とするシーンは、茨城・千葉・京都・神奈川のロケ地で撮影されました。
- 智積院:第9話の屏風の寺(京都)
- 県立城ヶ島公園:第9話の海公園
- ジェイアールバス関東株式会社土浦支店江戸崎車庫:第9話のバス停留所
- しゃりま:最終話の食事店
- 関東鉄道竜ヶ崎駅:最終話のミチル探索駅
聖地巡礼のおすすめルート
井の頭公園〜吉祥寺ミチルルート
井の頭公園→京王井の頭線の踏切→吉祥寺西公園と、ミチルの東京生活を辿る吉祥寺コース。
茨城・竜ヶ崎最終話ルート
関東鉄道竜ヶ崎駅→しゃりま→六兵衛そば屋と、最終話の舞台となった茨城エリアを巡るコース。
視聴者の声・評判
評価スコア
Filmarks平均スコア★★★3.9点、506件のレビュー。NHKよる★ドラの秀作として、原作ファン・戸田恵梨香ファン・文学好きから支持されています。
好評だったポイント
戸田恵梨香の名演、大森南朋・高良健吾・柄本佑ら脇役の実力派、佐藤正午原作の文学性、大石静も絶賛する脚本の完成度。NHKの実験的な夜ドラの成功例として高く評価されています。