作品紹介
『こっち向いてよ向井くん』は、2023年7月期に日本テレビ系で放送された恋愛ドラマです。ねむようこによる同名漫画が原作で、赤楚衛二が主演を務めました。33歳の会社員・向井悟は、見た目も仕事も優秀でありながら、10年前の元カノとの別れを引きずり、恋愛から完全に遠ざかっています。Tシャツメーカー「TeeKit」で働く彼の日常は穏やかですが、恋愛だけが空白のまま時が過ぎていました。
ある日、行きつけのスパイスバー「パイレオ」で出会った10歳年下の羽鳥アンから突然キスされたことをきっかけに、向井の止まっていた恋愛の時計が再び動き始めます。結婚願望の強い原チカ、そして10年ぶりに再会した元カノ・藤堂美和子——複数の女性との関わりの中で、向井は「恋愛の仕方を忘れた男」として不器用に奮闘します。同僚の坂井戸洸稀との友情も物語の重要な軸として描かれ、恋と人間関係のリアルな葛藤が丁寧に紡がれていきます。
話題になったポイント
赤楚衛二の絶妙な演技力
主演の赤楚衛二は、恋愛に不器用でありながら誠実な向井悟を見事に体現しました。感情表現が豊かでありながら押し付けがましさのない演技は視聴者から高く評価され、「こんなにリアルな恋愛下手を演じられる俳優はいない」という声が多く上がりました。仮面ライダーリバイスで注目を集めた赤楚が、等身大の大人の男性役で新境地を開いた作品です。
大人のリアルな恋愛観
本作は「結婚=幸せなのか」「恋愛しなければいけないのか」といった現代の恋愛観に正面から向き合った点が話題になりました。30代の恋愛や結婚へのプレッシャー、こじれた人間関係など、視聴者が自分自身の経験と重ねられるテーマが共感を呼びました。前半では向井の前に現れる女性たちの本心と結末が読めない展開が視聴者を引きつけ、後半ではそれぞれのキャラクターの成長が丁寧に描かれました。
恵比寿を中心としたおしゃれなロケーション
ドラマの舞台は恵比寿・渋谷エリアを中心に展開され、実在する飲食店や公園が数多く登場しました。恵比寿ガーデンプレイスや恵比寿神社など、街の雰囲気がドラマの世界観と見事にマッチし、放送後には聖地巡礼に訪れるファンが急増。恵比寿周辺の飲食店はドラマ効果で来客数が増加したと報じられました。
ロケ地ガイド
恵比寿・渋谷エリア
ドラマの中心舞台となった恵比寿・渋谷エリアには、向井くんの日常を彩る多くのロケ地が集中しています。仕事帰りの一杯から友人との語らいまで、向井の生活圏がリアルに感じられるスポットばかりです。
- 恵比寿西5ビル(第5ハネハビル):武田元気の店「パイレオ」が入るビル。向井くんの行きつけのスパイスバーとして全編を通じて登場する重要なロケ地です
- 恵比寿ビジネスタワー:向井悟が勤務するTeeKitのオフィスとして使用されたビル。出社シーンや退社シーンで繰り返し登場します
- セントラルガーデン:向井悟が自分の恋愛について考えながら歩いていた場所。第1話の印象的なシーンです
- 渋谷橋交差点歩道橋:向井悟が坂井戸の電話を聞きながら歩いていた青い歩道橋。第1話で登場した象徴的なスポットです
- 恵比寿神社前の道路:向井悟と坂井戸洸稀が偶然に会った場所
- 恵比寿神社:向井悟と坂井戸洸稀が参拝した神社。二人の友情を象徴するシーンです
- 恵比寿ガーデンプレイス:最終話で向井悟と坂井戸洸稀がグラフィックデザイナーに会いに行くときに歩いた場所
- アメリカ橋公園:向井悟が坂井戸洸稀に話を聞いてもらった公園の階段
- 高速第2児童遊園:向井悟と羽鳥アンがバドミントンをしたガード下の公園
- 恵比寿東公園:向井悟が藤堂美和子に資料を届けてもらった公園
目黒川・品川エリア
目黒川沿いのロケ地は、向井や坂井戸が心の内を語るシーンで印象的に使われています。川辺の穏やかな雰囲気が、登場人物たちの感情をより引き立てています。
- 渋谷川の橋:坂井戸洸稀が向井悟に相談した橋
- 目黒川のなかめ公園橋:坂井戸洸稀が環田和哉と会った後に向井悟とLINEで話していた橋
- 目黒川の山本橋:向井悟が坂井戸洸稀とLINEで話していた橋
- 大森ベルポート:向井悟が坂井戸洸稀に藤堂美和子との関係を相談したビル
- 東五反田ふれあい水辺広場:向井悟と坂井戸洸稀が出社時に話しながら歩いていた並木道
港区・都心エリア
港区周辺では、向井と美和子の再会や、大人のデートシーンが撮影されました。洗練された都心の風景が、二人の複雑な関係を映し出しています。
- 浜松町駅-竹芝ふ頭歩行者デッキ:向井悟がイヤホンを返してもらうために藤堂美和子と会った場所
- 新虎通り中央分離帯の遊歩道:向井悟と藤堂美和子が一緒にコーヒーを飲んだ後に歩いていた遊歩道
- 大手町プレイスイーストタワー:向井悟と原チカが映画を見た後に子どもの話をした映画館のロビー
- 鴨ときどき馬 浜松町本店:環田和哉が向井悟を呼び出してけん制した店
- 東京オペラシティ:向井悟が藤堂美和子とのことを終わりにした場所
横浜・郊外エリア
恵比寿の日常から離れた横浜や郊外のロケ地は、向井くんの恋愛における特別な瞬間を演出しています。デートや別れなど、感情が大きく動くシーンで効果的に使われました。
- 日本丸メモリアルパーク:10年前に向井悟と藤堂美和子がデートした場所。二人の原点となった重要なロケ地です
- 八景島シーパラダイス:向井悟と原チカがデートに行った水族館
- ヴィラ・デ・マリアージュ多摩南大沢:向井悟と原チカがブライダルフェアに行った結婚式場
- 長池公園:向井悟が原チカと手を繋ごうとした公園
- 東扇島東公園:向井悟と原チカが別れることにした公園
飲食店ロケ地
ドラマには個性的な飲食店が多数登場し、登場人物たちの本音が語られる場として重要な役割を果たしています。放送後、実際に訪れるファンも多い人気スポットです。
- WINEHALL GLAMOUR:向井悟と原チカが飲んでいたワインホール
- Trattoria Matrimonio:向井悟と原チカが結婚へ向かう約束をしたレストラン
- ととや:向井悟が藤堂美和子と10年ぶりに再会した居酒屋
- ERIC ROSE:向井悟と藤堂美和子が一杯だけコーヒーを飲むために会った店
- フットレスト:向井悟が食事をしたあとに「食った気しない」と言ったレストラン
- Solomons:向井悟が羽鳥アンに誘われて常連客と3人で飲みに行った店
- 新宿うな鐵:向井悟と坂井戸洸稀が相談した鰻屋
- ラ・グランド・メゾン東京:環田和哉が坂井戸洸稀にプロポーズしたレストラン
- THE DECK COFFEE & PIE:最終話で向井悟と坂井戸洸稀がランチに行ったレストラン
聖地巡礼のおすすめルート
恵比寿満喫コース(所要時間:約2〜3時間)
ドラマの中心地・恵比寿を効率よく巡るルートです。JR恵比寿駅をスタートし、まず恵比寿ビジネスタワーで向井くんの職場を眺め、渋谷橋交差点歩道橋を渡って第1話の雰囲気を味わいましょう。セントラルガーデンを散策した後、恵比寿西5ビルで「パイレオ」の外観を確認。恵比寿神社に参拝し、アメリカ橋公園で休憩、最後に恵比寿ガーデンプレイスでゴールです。
向井くんの恋模様を辿るコース(所要時間:半日)
向井くんの恋愛の軌跡を追うルートです。羽鳥アンにキスされた階段からスタートし、高速第2児童遊園でアンとのバドミントンシーンを思い出しましょう。電車で移動して大手町プレイスイーストタワーでチカとの映画デートの場所を訪れ、浜松町駅-竹芝ふ頭歩行者デッキで美和子との再会シーンに浸ります。最後は日本丸メモリアルパークで10年前のデートの地を訪れるロマンチックなルートです。
ドラマ飯巡りコース(所要時間:約3〜4時間)
ドラマに登場した実在の飲食店を巡るグルメルートです。ランチにTHE DECK COFFEE & PIEを訪れ、午後のカフェタイムはERIC ROSEでコーヒーを。夕方にはWINEHALL GLAMOURでワインを楽しみ、締めにととやで居酒屋の雰囲気を味わいましょう。ドラマの名シーンを思い出しながら、向井くんたちと同じ空間で食事を楽しめます。
視聴者の声・評判
評価スコア
Filmarksでの評価は5点満点中3.8点(約1,400件のレビュー)と高評価を獲得しています。評価の内訳は、4点以上が約23%、3点台が約65%と、多くの視聴者から安定した支持を得ています。2023年夏ドラマの中でも注目度の高い作品の一つでした。
好評だったポイント
最も評価されたのは、赤楚衛二の繊細な演技です。恋愛に不器用な33歳の男性というリアルなキャラクターを、過剰にならず自然体で演じた点が「絶妙すぎる」と絶賛されました。また、波瑠が演じた坂井戸洸稀との友情を超えた関係性や、生田絵梨花演じる元カノ・美和子との10年越しの再会など、複雑な人間関係の描写も好評でした。「結婚=幸せなのか」「恋愛は必要なのか」といった現代的なテーマに真正面から向き合った脚本は、「自分の恋愛を振り返るきっかけになった」「東京の社会人の恋模様がリアルで引き込まれた」といった共感の声を多く集めました。恵比寿を中心とした美しいロケーションも、ドラマの世界観を高める要素として視聴者に好印象を与えています。