作品紹介
『わたしを離さないで』は2016年1月から3月までTBS系「金曜ドラマ」枠で放送された全10話のヒューマン・ラブストーリーです。主演は綾瀬はるか(TBS連続ドラマ初の単独主演)、共演は三浦春馬、水川あさみ、伊藤歩、甲本雅裕、麻生祐未、真飛聖、中嶋朋子ら。原作は英国人作家カズオ・イシグロの世界的ベストセラー小説『Never Let Me Go』、脚本は『JIN-仁-』『天皇の料理番』『おんな城主直虎』の森下佳子。英国が舞台の原作を、日本に移植したTBSの記念碑的ドラマです。
主人公・保科恭子(綾瀬はるか)、親友の土井友彦(三浦春馬)、酒井美和(水川あさみ)は、世間から隔離された施設「陽光学苑」で、マダム(真飛聖)のもと"良質な"教育を受けて育ちました。やがて大人になった3人は、自分たちが"ある使命"を持って生まれた特別な存在であることを知らされます——。遺伝子学・臓器提供・運命と愛という重いテーマを、日本の田園風景と都市の情感を借りて静謐に描き出した作品です。
原作はカズオ・イシグロのブッカー賞候補作(2005年)、映画化もされた世界的傑作。TBSは舞台を日本に完全移植しつつ、原作の核心である"諦めと愛"のテーマを忠実に描き、三浦春馬の代表作の一つとしても再評価されています。
話題になったポイント
綾瀬はるかTBS連ドラ初単独主演
『白夜行』『Around40』で話題を呼んできた綾瀬はるかが、TBS連続ドラマでは初めて単独主演。内に秘めた哀しみと強さを丁寧に演じ、彼女のキャリア屈指の代表作となりました。
カズオ・イシグロ原作の完全日本版
英国の寄宿舎が舞台の原作を、日本の田園地帯と都市に完全移植する大胆な試み。世界文学を日本のドラマとして成立させた好例として評価されました。
三浦春馬の追悼作品として
2020年に他界した三浦春馬が土井友彦役で見せた繊細な芝居は、今も多くのファンが再生する作品となっています。彼の演技の奥深さが堪能できる代表作の一つ。
ロケ地ガイド
陽光学苑の舞台
3人が幼少期から青年期を過ごした陽光学苑は、複数の歴史的建築物で構成されました。
3人の旅・茨城の思い出
第5話の3人の茨城旅行シーンは、ひたちなか海浜鉄道沿線の美しい景観で撮影されました。
- VAN・B:第5話のレストラン
- 道の駅かつら:第5話の休憩場所
- ひたちなか海浜鉄道那珂湊駅:第5話の駅
- ひたちなか海浜鉄道の踏切:第5話の海を見た踏切
- 大洗公園:第5話の海
- ひたちなか海浜鉄道殿山駅:第5話のベンチシーン
現在の3人の生活圏
大人になった3人の生活シーンは、関東各地で撮影されました。
- アパート:恭子が住む団地
- 成田富里徳洲会病院:美和の入院病院
- テルモメディカルプラネックス:第7話の「東南地区回復センター」
- 酒井スポーツ広場:最終話の堀江龍子のサッカーコート
- 鶴見川の鷹野橋人道橋:最終話のサッカーボールを見る橋
聖地巡礼のおすすめルート
ひたちなか海浜鉄道1日ルート
ひたちなか海浜鉄道那珂湊駅→殿山駅→大洗公園と、第5話の3人の旅を完全再現する茨城日帰りコース。海沿いローカル線の旅情を楽しめます。
陽光学苑ルート
安房南高等学校→内山緑地建設→宇都宮大学と巡る、陽光学苑の世界観を体感するコース。
視聴者の声・評判
評価スコア
Filmarks平均スコアは★★★★3.7点(9928件レビュー)と高評価。カズオ・イシグロ原作ファン、三浦春馬ファン、綾瀬はるかファンから長く愛される名作です。
好評だったポイント
綾瀬はるかの静謐な主演、三浦春馬の繊細な友彦像、水川あさみの複雑な美和像、森下佳子の端正な脚本、そしてカズオ・イシグロ原作の日本完全移植の成功。2010年代文学ドラマの最高到達点の一つとして、現在も再評価が続いています。