作品紹介
『おかえりモネ』は2021年5月から10月までNHKで放送された連続テレビ小説の第104作で、主演は清原果耶。2564人のオーディションを勝ち抜いた清原が、気象予報士を目指すヒロイン・永浦百音を演じ、宮城・気仙沼の離島で育った少女が登米での青春、東京での研鑽、そして故郷への帰還を通じて「誰かの役に立ちたい」という思いを気象防災で形にしていく姿を描いた安達奈緒子の完全オリジナル作品です。
物語の軸には東日本大震災があり、気仙沼の震災当日に故郷を離れていたことへの負い目を抱えるヒロインの成長が、柔らかな宮城弁と登米の森・気仙沼の海の風景の中で丁寧に紡がれていきます。坂口健太郎演じる医師・菅波光太朗との不器用なラブストーリー、永瀬廉演じる幼なじみ・及川亮との心の再生、西島秀俊演じる気象キャスター・朝岡覚との師弟関係など、震災後の東北を生きる人々の10年を複層的に描いた重みのある朝ドラです。
話題になったポイント
震災の「当事者性」を問う朝ドラ
百音が「あの日、島にいなかった」ことに引き目を感じ続ける描写は、震災を正面から扱った朝ドラとして大きな反響を呼びました。気象予報士という専門職を通して防災と向き合う姿は、同時代の災害報道の中で強いメッセージ性を持ちました。
清原果耶の凛とした佇まい
抜擢時から期待されていた清原の「真っすぐな眼差し」は本作で確かな主演力として花開き、静かな演技のなかに人物の揺らぎを滲ませる芝居が高い評価を得ました。菅波医師役の坂口健太郎との「愛の告白」もSNSで連日トレンド入りしました。
登米の森と気仙沼の海、東京下町の「汐見湯」
宮城県登米市の能舞台や森林組合、気仙沼の離島・亀島(大島)、東京月島のシェアハウス「汐見湯」など、実在の風景をそのまま舞台に取り込んだ美術が評価され、放送後もロケ地巡りが続くロングラン人気作品となっています。
ロケ地ガイド
宮城県・登米エリア(百音の青春の舞台)
ヒロインが林業研修生として働き、人々と関わる登米の森。作中の風景の多くがここで撮影されました。
- 長沼フートピア公園:百音が働いた米麻町森林組合として登場
- 伝統芸能伝承館 森舞台:登米能が奉納された能舞台
- 旧登米高等尋常小学校:林間学校で生徒を案内した木造校舎
- one world:田中知久がマスターを務めるジャズ喫茶「Swifty」
- 寺池園:百音が下宿した新田サヤカの家
宮城県・気仙沼エリア(ふるさと亀島)
百音の生まれ育った離島・亀島(実際は気仙沼大島)と気仙沼湾周辺。震災と海の風景が交錯します。
東京エリア(汐見湯とJテレ)
気象予報士を目指す百音が生活する月島のシェアハウスと、気象情報会社・放送局のシーン。
- 明神湯:大田区のレトロ銭湯がシェアハウス「汐見湯」として登場
- CROSS DOCK harumi:ウェザーエキスパーツのオフィスビル
- NHK放送センター:劇中の「Jテレ」
- 隅田川の吾妻橋:水上バスが行き交う赤い橋
聖地巡礼のおすすめルート
登米・気仙沼1泊2日コース
1日目は登米市のみやぎの明治村エリアで旧登米高等尋常小学校・森舞台・長沼フートピア公園を巡り、Swiftyのモデル「one world」でコーヒー。2日目は気仙沼へ移動し、気仙沼大島汽船で亀島へ渡って田中浜と亀山展望台を踏破、夕方に安波山から気仙沼湾を一望する王道コースです。
東京下町ハーフデイ
月島で汐見湯のモデル「明神湯」(大田区南雪谷)を訪ねた後、勝鬨橋・隅田川テラスを歩き、吾妻橋〜駒形橋で東京編のロケ地を一気に回る半日コース。最終回の空撮ルートをなぞる形で水上バスに乗るのもおすすめです。
視聴者の声・評判
評価スコア
平均視聴率16.3%という近年の朝ドラとしては堅調な数字を記録し、震災10年の節目に放送されたこともあって「静かだが深い余韻」を評価する声が多く集まりました。
好評だったポイント
「清原果耶の演技に引き込まれる」「気象と防災という題材が新鮮」「菅波先生の不器用な愛情表現がたまらない」といった感想が多数。一方で序盤のテンポについての指摘もありましたが、終盤のまとめ方に納得したという声が目立ちました。