作品紹介
『OLにっぽん』は、2008年10月8日から12月10日まで日本テレビ系「水曜ドラマ」枠で放送された全10話のテレビドラマです。主演は観月ありさ。脚本は『ハケンの品格』を手がけた中園ミホが担当し、グローバル化の波に揺れる日本企業のOLたちの奮闘を描いた社会派コメディドラマです。
総合商社「東慶商事」の総務部で働く神崎島子(観月ありさ)は、会社がコスト削減のため総務業務を中国にアウトソーシングすることを決定したことから、中国人研修生たちとの共同作業を任されます。当初は文化や仕事観の違いに戸惑いながらも、研修生たちの仕事への真摯な姿勢に触れることで、自分自身の働き方を見つめ直していく物語です。主題歌は、完全復活を果たしたSPEEDの「あしたの空」が起用され話題となりました。
話題になったポイント
「アウトソーシング」という社会問題を正面から描く
2008年当時、日本企業の海外アウトソーシングが加速する中、その現場で起こる人間ドラマをリアルに描いた先駆的な作品です。日本人OLたちの雇用不安や、異文化コミュニケーションの難しさと面白さを、コメディタッチを交えながら描き出しました。放送から年月が経った今なお、グローバル化した職場環境を考える上で示唆に富む内容です。
観月ありさと阿部サダヲの共演
主人公・神崎島子を演じた観月ありさと、中国人研修生のまとめ役・小旗健太を演じた阿部サダヲのかけ合いがドラマの大きな魅力となりました。コメディからシリアスまで幅広い演技を見せた二人の共演は、視聴者から高い評価を得ています。また、美波、井上芳雄、東幹久、浅野ゆう子ら実力派俳優が脇を固め、見応えのあるアンサンブルを実現しました。
SPEEDの完全復活シングル
主題歌「あしたの空」は、2008年の「24時間テレビ」出演をきっかけに完全復活を果たしたSPEEDの復帰第1弾シングルとして大きな注目を集めました。ドラマの「明日への希望」というテーマにふさわしい楽曲として、作品の世界観を盛り上げました。
ロケ地ガイド
幕張エリア(東慶商事オフィス周辺)
- エム・ベイポイント幕張:劇中の総合商社「東慶商事」のオフィスとして使われたビル。ドラマの中心舞台です。
- 幕張メッセモールの歩道橋:第3話で神崎島子と小旗健太が出勤途中に会話していた歩道橋。通勤風景の印象的なシーンです。
- 幕張テクノガーデン西側の道:第9話で都留康介が売り込みの電話をしながら歩いていた場所。
品川エリア
- JR東海道本線品川駅港南口:第1話で小旗健太と李大龍が話していた駅前のシーン。物語序盤の重要な場面です。
- 品川駅港南口の商店街:第1話で神崎島子が泣きながら歩いていた印象的なシーンの撮影地。
- 品川駅東口バス停:第2話で神崎島子と張林がバスを降りたバス停。日常的な通勤シーンに登場。
- 品川インターシティ:第2話で神崎島子と都留康介が、張林たちが自動車の勉強をしているのを見かけた場所。
都内各所
- 新宿職安前交差点:第2話で張林が両親に電話した電話ボックスがある場所。研修生の孤独がにじむシーンです。
- 神田まつや:第3話で神崎島子が野呂昭和にリストラのことを相談しようとした老舗のそば屋。明治17年創業の名店です。
- 天王洲アイルふれあい橋:第3話で神崎島子が朝比奈国彦のプロポーズを受けた場所。ロマンチックな夜景が印象的です。
- 井の頭公園:第4話で神崎島子が都留康介にマニュアル改ざんを問い詰めた公園。緊迫したシーンの舞台です。
- 歌舞伎町交差点:第5話で小旗健太が渡った横断歩道。新宿の喧騒が映える場面です。
- 浜町公園:第2話で小旗健太と李大龍がいた川沿いの公園。隅田川沿いの穏やかな風景が印象的。
- 恵比寿公園:最終話で小旗健太と神崎島子が朝まで語り合った公園。感動的なラストシーンの一つです。
レストラン・飲食店
- GRAPE CHOICE:劇中の「薬膳Bar萬里」として登場したお店。
- 居酒屋たつや:第2話で矢部桜と野呂昭和が会社から呼び出された居酒屋。
- cafe GARB:第3話で神崎島子がリストラ係のことを考えていたオープンカフェ。
- Alux:第4話で神崎島子と朝比奈国彦の婚約お祝いパーティーが開かれたレストラン。
- マノワール・ディノ:第4話で楊洋が見ていたレストラン。
- メゾン ポール・ボキューズ:第9話で矢部桜がマニュアルを届けたレストラン。
- 赤羽いこい:最終話で小旗健太と神崎島子が食品部の部長から逃げてきた居酒屋。
その他注目ロケ地
- 中部国際空港セントレア:第1話で神崎島子が張林を迎えに行った空港ロビー。物語の始まりの場所です。
- アートグレイスクラブ:第3話の日中親善パーティー会場。華やかな空間でのドラマチックなシーンが展開されました。
- リーガロイヤルホテル東京:第4話で朝比奈国彦が神崎島子を待っていたブライダルショップ。
- 妙法寺仏舎利塔:第6話で小旗健太と李大龍がいた場所。独特の建築が印象的です。
- 千代田区役所旧庁舎:第7話で神崎島子が訪問した「東慶商事の旧社屋」として登場。
- うずの丘展望台:最終話で矢部桜が赴任した徳島の鳴門大橋が見える展望台。
- 中国庭園「瀋秀園」:最終話で李大龍がいた杭州のシーン。川崎市の大師公園内にある本格的な中国庭園です。
- 第2井上ビル:最終話で神崎島子が立ち上げた「株式会社SOMU」が入るビル。新たな門出を象徴する場所です。
聖地巡礼のおすすめルート
品川・天王洲ルート(半日コース)
品川駅港南口からスタートし、港南口の商店街を散策。品川インターシティで近代的なオフィス街の雰囲気を楽しんだ後、少し足を延ばして天王洲アイルふれあい橋へ。プロポーズの名シーンを思い出しながら、運河沿いの景色を堪能できます。
幕張ベイエリアルート(半日コース)
ドラマの中心舞台であるエム・ベイポイント幕張を外から眺め、幕張メッセモールの歩道橋で通勤シーンの気分を味わいましょう。周辺にはSun Streetもあり、劇中の雰囲気を感じながら散策を楽しめます。幕張エリアは海にも近いので、ロケ地巡りの後にベイサイドの散歩もおすすめです。
視聴者の声・評判
評価スコア
ドラマレビューサイトでは平均3.3点(5点満点)を獲得。平均視聴率8.1%と数字こそ控えめでしたが、熱心なファンに支持された作品です。
好評だったポイント
視聴者からは「アウトソーシングという身近なテーマをコミカルに描いていて共感できた」「観月ありさと阿部サダヲの掛け合いが絶妙」「視聴率は低かったけれど個人的に刺さった名作」といった声が寄せられています。中園ミホ脚本ならではの働く女性のリアルな描写や、日中の文化の違いを通して見える仕事観の違いが多くの視聴者の心を掴みました。社会派テーマながらも笑いと温かさを忘れない作風が、根強いファンを生んだ作品です。