作品紹介
『王様の心臓〜リア王より〜』は、2007年4月6日に日本テレビ系で放送されたスペシャルドラマです。シェイクスピアの不朽の名作戯曲『リア王』を現代日本に翻案した意欲的なドラマで、視聴率10.1%を記録。「ハジメ屋」という青果業のオーナー一族の老父・刈谷一と3人の娘たちの愛憎劇を、現代家族のドラマとして描き直した家族ヒューマンドラマです。3姉妹と父の絆、企業の継承問題、心臓病を患う父——シェイクスピアの普遍的テーマを、平成日本の家族劇として再構築した名作です。
「ハジメ屋」会長・刈谷一が狭心症で倒れる。3人の娘——父から任されたレストラン「CASABLANCA」を経営する長女・ゆり、歯科医と結婚し主婦をしている次女・あやめ、父の意志に反して劇団彗星の舞台スタッフをしている三女・さくら——。退院後、医師から引退を勧められた一は、一人暮らしを止めて娘の誰かと同居することを決意する。だが、父の財産・会社をめぐる姉妹の関係、剣持高夫らの利害が交錯し、家族は崩壊の危機に陥っていく——。シェイクスピア『リア王』の悲劇性を、現代日本の家族劇として翻案した秀作です。
東京・神奈川を舞台に、青山エリュシオンハウス、関東中央病院、横浜市中央卸売市場青果棟など、現代日本の都市シーンと刈谷家の歴史を象徴する場所のロケが見どころ。シェイクスピアの普遍性と現代日本の家族問題を結びつけた、文学性豊かな作品です。
話題になったポイント
シェイクスピア『リア王』の現代翻案
シェイクスピア4大悲劇の一つ『リア王』を、現代日本の青果業オーナー一族の家族劇として翻案した独創的な脚色。普遍的な家族の絆・葛藤のテーマが、平成日本の文脈で蘇りました。
3姉妹の対比的な人生
長女ゆり(経営者)、次女あやめ(主婦)、三女さくら(舞台人)——3人の娘がそれぞれ異なる人生を歩んでいる対比が、シェイクスピアの3姉妹を踏襲しつつ現代化した点が秀逸。それぞれの娘の生き方が、父との関係を浮き彫りにします。
青果市場の歴史と現代
横浜市中央卸売市場青果棟を「刈谷青果店があった場所」として登場させ、戦後から成長してきた家族企業の歴史を視覚的に表現。家族の歩みと商売の歴史が重なる、構造的に練られた名作です。
ロケ地ガイド
東京・刈谷家の生活圏
3姉妹と父の生活シーン。
- 邸宅:刈谷邸のロケ地。
- マンション:長女・刈谷ゆりが住むマンション。
- 一軒家:今野家のロケ地。
- ブレヒトの芝居小屋:練馬区南大泉、三女・さくらが所属する劇団彗星の稽古場。
- 青山エリュシオンハウス:港区南青山、長女・ゆりが経営するレストラン「CASABLANCA」。
- 関東中央病院:世田谷区上用賀、刈谷一が入院した「春日記念病院」。
- テレコムセンター裏の空き地:江東区青海、舞台が開催されたテント劇場。
- 議事堂通り:千代田区永田町、ハジメ屋新宿一号店へ向かう刈谷一が走った通り。
横浜・神奈川(ハジメ屋の歴史)
刈谷青果店の歴史と現在のシーン。
- ビッグヨーサン十日市場店:横浜市緑区十日市場町、ハジメ屋の新宿一号店。
- 横浜市中央卸売市場青果棟:横浜市神奈川区山内町、刈谷一が少年時代に働いていた青果市場。
- 建物:ハジメ屋の原点である刈谷青果店があった場所。
- 環状4号線:横浜市、刈谷一が苦しんで剣持が急停車した通り。
- 環状4号線:横浜市、剣持の車が今野家に向かった通り。
- 有限会社山岡商店:横浜市、刈谷一が乗ったバスが通った店。
- 交差点:横浜市、刈谷一がバスを降りた場所。
- JR貨物線の踏切:横浜市、刈谷一が渡って心臓が痛んだ踏切。
聖地巡礼のおすすめルート
横浜・刈谷家のルーツルート
横浜市中央卸売市場青果棟からビッグヨーサン十日市場店を巡る横浜コース。ハジメ屋の歴史を辿れます。
東京・3姉妹それぞれの世界ルート
青山エリュシオンハウスからブレヒトの芝居小屋を巡る東京コース。長女と三女のそれぞれの人生の場所を体感できます。
視聴者の声・評判
評価スコア
2007年放送、視聴率10.1%。シェイクスピア『リア王』の現代翻案として、文学性と社会性を兼ね備えた意欲作として評価されました。
好評だったポイント
「シェイクスピアの現代版が新鮮」「3姉妹の対比が秀逸」「家族の崩壊と再生がリアル」「青果市場の歴史描写が深い」「文学的な脚本」と評価され、家族ヒューマンドラマの隠れた佳作として記憶されています。