作品紹介
『おしょりん』は、2023年公開の日本映画。明治時代の福井県を舞台に、日本の眼鏡産業の礎を築いた増永五左衛門・幸八兄弟の実話を描いた感動作です。タイトルの「おしょりん」とは福井の方言で「正座する」という意味。
明治37年、庄屋の長男・増永五左衛門(小泉孝太郎)に嫁いだむめ(北乃きい)は、大阪から帰郷した義弟・幸八(森崎ウィン)が持ちかけた眼鏡作りに振り回されることに。活字の普及で眼鏡の需要が高まると見込んだ幸八は、豪雪で冬の収入源がない村を救うため、眼鏡工場を開きます。
現在、日本製メガネフレームの95%以上を生産する福井県鯖江市・越前市。その原点となった兄弟の挑戦と家族の支えを描いた、オール福井ロケの意欲作です。監督は児玉宜久。配給はKADOKAWA。
話題になったポイント
福井の眼鏡産業120年の歴史
福井県は日本の眼鏡フレーム生産量の95%以上を占める「めがねの聖地」。その始まりが明治時代の一人の男の情熱だったという実話は、多くの人に驚きと感動を与えました。2023年は福井県眼鏡産業120周年にあたり、記念すべき年の公開となりました。
オール福井ロケの映像美
撮影は2022年春に福井県内各地で行われ、越前市・福井市・坂井市・越前町・勝山市など県内のロケ地が多数登場。明治時代の福井の風景を再現した映像は、福井県民にとっても新鮮な発見に満ちています。
実力派キャストの共演
北乃きい、森崎ウィン、小泉孝太郎という実力派が揃い、明治時代の福井の人々を生き生きと演じました。特に北乃きいの芯の強い妻役と、森崎ウィンの情熱的な幸八役が好評です。
ロケ地ガイド
越前市・福井市エリア
- 旧谷口家住宅(万葉の里 味真野苑):五左衛門とむめが暮らす家として登場。祝言や家族の日常シーンが撮影された19世紀前半の豪農住宅です。
- おさごえ民家園:五左衛門とむめの結納シーンが撮影された旧城地家住宅があります。
- 五太子の滝:若い眼鏡職人・八郎が自信をなくして工場を飛び出すシーンの撮影地。
越前町・坂井市エリア
- 萩野小学校笈松分校跡:増永眼鏡の工場として使用された校舎。明治時代の眼鏡作りの現場がリアルに再現されました。
- 旧森田銀行本店:第九十一銀行や博覧会審査会場として登場する美しい洋風建築。
- 旧岸名家:眼鏡問屋「明昌堂」として登場する三国の町家建築。
勝山市エリア
- 龍谷の雪原(勝山市):オープニングとエンディングの印象的な雪景色。豪雪地帯ならではの壮大な風景です。
聖地巡礼のおすすめルート
福井めがねの里めぐりコース(1日)
JR武生駅を起点に、まず旧谷口家住宅のある味真野苑へ。映画の舞台となった豪農住宅を見学した後、越前町の萩野小学校笈松分校跡で眼鏡工場のシーンを思い出しましょう。午後は坂井市三国町に移動して旧森田銀行本店と旧岸名家を散策。鯖江市のめがねミュージアムにも立ち寄れば、現在の福井めがね産業の技術に触れることができます。おさごえ民家園は福井市内にあるので、福井駅周辺の観光と組み合わせるのがおすすめです。
視聴者の声・評判
評価スコア
Filmarksでの評価は3.3前後。地域密着型の映画として堅実な評価を得ています。
好評だったポイント
「福井の眼鏡産業の歴史を初めて知った」「北乃きいの凛とした演技が良い」「明治時代の福井の再現が見事」「地域の産業を大切にする姿勢に感動した」といった声が多く寄せられています。福井県民からは「ロケ地が身近な場所ばかりで嬉しい」という声も。産業遺産としての眼鏡づくりの歴史を学べる教育的価値も高く評価されています。