作品紹介
『PERFECT DAYS』は、2023年12月に日本公開されたヴィム・ヴェンダース監督作品。東京・渋谷の公共トイレ清掃員・平山(役所広司)の淡々とした日々を、ドキュメンタリーのような繊細な筆致で描いた傑作です。第76回カンヌ国際映画祭で役所広司が主演男優賞を受賞、第96回米アカデミー賞国際長編映画賞ノミネートと、世界的に高く評価されました。
渋谷区の公共トイレを清掃する平山の一日は、早朝の目覚めから始まる。愛車の軽バンに乗り、カセットテープで60〜70年代のロックを流しながら清掃場所へ。仕事を終えた夜は銭湯「電気湯」で汗を流し、浅草の馴染みの居酒屋で一杯。休日は古本屋を訪れ、フィルムカメラで木漏れ日を撮る。変わらないようで少しずつ変わっていく平山の日々が、静かに、でも豊かに紡がれていきます。
「THE TOKYO TOILET」プロジェクトで建てられた渋谷区の17カ所の公共トイレのうち、12カ所が映画に登場。隈研吾、伊東豊雄、安藤忠雄ら世界的建築家が手がけたアートのようなトイレと、平山の日常が織りなす映像美が観客を魅了します。
話題になったポイント
役所広司のカンヌ主演男優賞
ほぼセリフのない役柄で、佇まいと仕草だけで平山の内面を表現した役所広司。カンヌ映画祭で日本人としては柳楽優弥以来19年ぶりとなる主演男優賞に輝きました。「まさに演技の頂点」と世界から絶賛されています。
ヴィム・ヴェンダース×東京
『パリ、テキサス』『ベルリン・天使の詩』のヴィム・ヴェンダース監督が、長年愛してきた東京を舞台に撮った作品。小津安二郎へのオマージュも込められた、外国人監督ならではの視点で日本の日常の美しさを切り取りました。
THE TOKYO TOILETと建築美
渋谷区の公共トイレ改革プロジェクト「THE TOKYO TOILET」の建築をフィーチャー。安藤忠雄、伊東豊雄、隈研吾らの建築をアートワークのように映すことで、公共施設の可能性を世界に発信しました。
ロケ地ガイド
渋谷・THE TOKYO TOILET巡礼エリア
平山が清掃する渋谷区の公共トイレが、映画の主要舞台として登場します。
- 代々木八幡宮:平山が木漏れ日のなかランチを楽しむ静かな神社。参道の階段が印象的に登場。
- 鍋島松濤公園 公衆トイレ:木造の「森のこみち」と呼ばれるトイレ。迷子のエピソードの舞台。
- 恵比寿駅西口公衆トイレ:THE TOKYO TOILETの一つ。平山の清掃ルート。
- 神宮通公園 公衆トイレ:アート作品のようなデザインが映像映えする公共トイレ。
- 恵比寿東公園 公衆トイレ:三角屋根が特徴的なデザインのトイレ。
墨田区・下町エリア
平山の生活圏として、スカイツリーのお膝元の下町が登場します。
- 電気湯:平山が毎日通う銭湯。京島の下町にある現役の銭湯で、映画の象徴的なシーンの舞台。
- 東京スカイツリー:平山のアパートから見える押上のランドマーク。日々の風景に登場。
- 押上駅:平山の生活圏として登場する下町の駅。
台東区・浅草エリア
- 伝法院通り:平山が通う古本屋「地球堂書店」がある浅草の風情ある商店街。休日の散策シーンで登場。
聖地巡礼のおすすめルート
渋谷公共トイレ建築巡礼(1日コース)
代々木八幡宮からスタートし、鍋島松濤公園、神宮通公園、恵比寿東公園、恵比寿駅西口と巡る。建築家たちが手がけた個性的な公共トイレを、平山の足跡をたどりながら鑑賞できるアート巡礼コースです。
押上・浅草下町ルート(半日コース)
押上駅から東京スカイツリーを眺め、京島の電気湯へ。その後浅草の伝法院通りまで足を延ばすと、平山の日常をまるごと体感できます。
視聴者の声・評判
評価スコア
Filmarks平均4.0点を超える高評価。カンヌ映画祭主演男優賞、米アカデミー賞国際長編映画賞ノミネートなど世界的な栄誉を獲得しました。
好評だったポイント
「役所広司の演技が神の領域」「静かだけれど心に沁みる」「日常の美しさに気づかされる」「音楽の選曲が最高」「東京がこんなに美しく撮れるのか」という声が多数。人生をゆっくり味わいたくなる一本として、繰り返し観るファンも多い名作です。
