作品紹介
『64(ロクヨン)』は、横山秀夫の同名ミステリー小説を原作に、NHK土曜ドラマ枠で2015年4月18日から全5回放送された警察ドラマです。主演は本作がNHKドラマ初主演となるピエール瀧。脚本は大森寿美男、音楽は大友良英が担当する豪華スタッフ陣で制作されました。横山秀夫作品のNHKドラマ化は『クライマーズ・ハイ』以来となります。
物語の舞台はD県警(群馬県警がモデル)。広報官・三上義信(ピエール瀧)は、かつて刑事として捜査に携わった昭和64年に発生した未解決の少女誘拐殺人事件「ロクヨン」をめぐり、警察内部の警務部と刑事部の対立、マスコミとの軋轢、そして自身の家族問題にも揺れながら、組織の中で真実を追い求めていきます。
警察組織の内側を緻密に描いた重厚な人間ドラマで、平成27年度文化庁芸術祭テレビ・ドラマ部門大賞を受賞するなど高く評価されました。木村佳乃、新井浩文、永山絢斗、山本美月、萩原聖人、高橋和也ら実力派キャストが脇を固め、ピエール瀧の渾身の演技と相まって、観る者の心を揺さぶる傑作となっています。
話題になったポイント
ピエール瀧の名演技
これまで個性派俳優として活躍してきたピエール瀧が、NHKドラマ初主演として三上広報官という複雑な人物像を見事に体現。組織の板挟みになりながら正義を貫こうとする男の苦悩を、抑えた演技で表現し、平成27年度文化庁芸術祭での受賞に大きく貢献しました。
横山秀夫原作の重厚さ
『クライマーズ・ハイ』『半落ち』などで知られる横山秀夫の代表作を、NHKならではの真摯な作りで映像化。警察組織内部の権力闘争、マスコミとの駆け引き、家族の絆、そして未解決事件の真相──幾重にも重なるテーマを見事に編み上げ、ミステリーファン・原作ファンを唸らせました。
群馬県を中心とした臨場感あるロケ
原作の舞台である群馬県をメインにロケが行われ、地元の雰囲気を生々しく再現。県庁、町並み、川辺など、実際の風景がドラマに重厚なリアリティを与え、ご当地ドラマとしても話題になりました。
ロケ地ガイド
群馬・前橋エリア
D県警の本拠地として、前橋市内を中心とした群馬県のロケ地が多数登場。物語の中核を担う重要なエリアです。
- るなぱあく:前橋市の歴史あるレトロ遊園地。10円木馬で有名な、地元に愛される場所がドラマの印象的なシーンに登場します。
- 前橋市職員研修会館:D県警の建物として登場。三上広報官が組織と対峙する重要なシーンの舞台となっています。
- 広瀬川に架かる桃井橋:前橋市の中心を流れる広瀬川に架かる橋。情感あふれるシーンの背景として使われています。
- 烏川の土手:群馬県を流れる烏川沿いの土手。三上が一人物思いに沈むシーンなど、心情を表現する場面で印象的に登場します。
群馬・高崎エリア
高崎市内のレトロな建物や町並みが、本作の昭和の事件を扱う雰囲気にマッチしています。
- 高崎市地域活性化センター(旧高崎電気館):1913年築のレトロな映画館。歴史的な建造物の重厚な雰囲気が物語の重要なシーンに使われています。
群馬・郊外エリア
事件の現場や物語のキーとなるロケーションが集まる郊外エリアです。
- ドライブイン七輿:群馬県藤岡市にある昭和レトロなドライブイン。「ロクヨン事件」の重要な場面の舞台として印象的に登場します。
- 東橋:群馬県の橋。物語の展開上重要なシーンが撮影されました。
- 綾戸簗:群馬県渋川市の利根川沿いの簗場。自然豊かな景色が物語に彩りを加えています。
埼玉・栃木エリア
県外のロケ地として、官公庁の建物が使われています。
聖地巡礼のおすすめルート
前橋ロクヨン散策ルート
前橋駅をスタートに、るなぱあくのレトロな雰囲気を味わい、広瀬川沿いの桃井橋、烏川の土手と巡るコース。前橋の落ち着いた街並みと水辺の風景を通して、ドラマの重厚な世界観を追体験できます。
群馬レトロ建築巡礼ルート
高崎電気館の歴史ある建物を訪れ、藤岡のドライブイン七輿で昭和レトロを満喫するコース。「ロクヨン」の時代背景となる昭和の空気を肌で感じられる、コアなファンにおすすめのルートです。
視聴者の声・評判
評価スコア
Filmarksをはじめとするレビューサイトで非常に高い評価を獲得。平成27年度文化庁芸術祭テレビ・ドラマ部門大賞を受賞するなど、批評家からも高く評価され、警察ドラマの傑作として今も多くのファンに支持されています。
好評だったポイント
「ピエール瀧の演技が圧巻」「原作の重厚さが見事に再現されている」「警察組織内の人間模様がリアル」「脚本・演出ともに完璧」「映画版より深みがあるという声も」「NHKだからこそ作れた骨太ドラマ」など、キャストの演技、脚本、演出すべてにおいて高い評価を集めています。横山秀夫原作の映像化作品のなかでも屈指の完成度として、ミステリーファンから絶大な支持を得ている一作です。