作品紹介
『坂の上の雲』は、司馬遼太郎の同名歴史小説を原作としたNHKスペシャルドラマで、2009年から2011年にかけて全3部・全13回にわたり放送されました。明治維新後の日本を舞台に、愛媛・松山に生まれた3人の男たち――日本騎兵の父・秋山好古(阿部寛)、日本海海戦の参謀・秋山真之(本木雅弘)、そして近代俳句の祖・正岡子規(香川照之)の生涯を壮大なスケールで描きます。
近代国家として歩み始めたばかりの日本が、日清・日露戦争という巨大な試練に直面する中、3人はそれぞれの分野で「坂の上の雲」を目指して邁進していきます。軍事・文学・外交を縦横に織り交ぜた重厚な群像劇は、NHKドラマ史上屈指のスケールと評されています。
渡辺謙によるナレーション、久石譲による壮大な音楽、そして203高地やバルチック艦隊との日本海海戦を再現した圧巻の映像美が、視聴者を明治という時代に引き込みます。
話題になったポイント
足掛け3年・全13回の超大作
通常の大河ドラマとは異なり、2009年・2010年・2011年と3年にわたって毎年秋冬に集中放送するという異例の形式が採用されました。これは原作の壮大さに見合う制作期間を確保するためで、1話あたりの映像クオリティは映画並みと評されています。
豪華キャストの競演
主演の本木雅弘・阿部寛・香川照之に加え、菅野美穂、石原さとみ、松たか子といった実力派女優陣、さらに渡哲也、高橋英樹、西田敏行、竹下景子、渡辺謙(語り)など日本を代表する俳優が集結。総勢200名を超えるキャストは大河ドラマをも凌ぐ規模でした。
海外ロケを含む圧倒的な映像美
ロシアのエカテリーナ宮殿やフランスのシャンティイ城など海外でもロケが行われ、203高地の戦闘シーンやバルチック艦隊との日本海海戦のVFXは国内ドラマの水準を大きく超えるクオリティでした。
ロケ地ガイド
愛媛県(松山・内子)
- 松山城:秋山兄弟や正岡子規が幼少期を過ごした松山のシンボル。作中でも故郷のシーンで繰り返し登場します。
- 道後温泉:子規と真之が語り合う印象的なシーンの舞台。明治の面影を残す本館は作品の世界観そのものです。
- 麓川の田丸橋:内子町の風情ある屋根付き橋で、少年時代の回想シーンに使われました。
広島県(呉・江田島・宮島)
- 旧海軍兵学校:秋山真之が学んだ海軍兵学校のシーンで使用。現在も海上自衛隊の施設として見学可能です。
- 厳島神社:広島を象徴するロケーションとして情景カットに登場しました。
- 海上自衛隊呉地方総監部:海軍の拠点として描かれた呉の中枢施設です。
京都府
福島県(会津)
海外ロケ地
- エカテリーナ宮殿:ロシア帝国の豪華絢爛な宮殿で、外交シーンの撮影が行われました。
- シャンティイ城:フランスでの留学・外交シーンで使用された壮麗な城館です。
- ポーツマス港:日露戦争の講和条約に関連する重要なシーンの舞台です。
聖地巡礼のおすすめルート
愛媛・松山 秋山兄弟ゆかりの地巡り(1日コース)
松山城を起点に、道後温泉、秋山兄弟生誕地記念館を巡るルートがおすすめです。松山市内はコンパクトにまとまっており、路面電車で効率よく移動できます。道後温泉本館で湯に浸かりながら、真之と子規の友情に思いを馳せてみてください。
広島・呉 海軍の足跡を辿る旅(1日コース)
江田島の旧海軍兵学校(現・海上自衛隊幹部候補生学校)の見学ツアーに参加し、呉の海上自衛隊呉地方総監部や大和ミュージアムを巡るコースです。フェリーでの移動も旅情を盛り上げてくれます。
京都・舞鶴 明治の面影を訪ねて(半日コース)
京都府庁旧本館で明治の官庁建築を見学した後、舞鶴へ移動して赤レンガ倉庫群を散策。旧舞鶴鎮守府長官官邸と合わせて、日本海軍の歴史を体感できるルートです。
視聴者の声・評判
評価スコア:4.3 / 5.0
複数のレビューサイトで4.3点前後という非常に高い評価を獲得しており、NHKドラマの中でも屈指の名作として語り継がれています。
好評だったポイント
「本木雅弘・阿部寛・香川照之の三者三様の演技が素晴らしい」「203高地の戦闘シーンは映画を超えるクオリティ」「久石譲の音楽が壮大で毎回鳥肌が立った」「日本人として知っておくべき歴史を分かりやすく描いてくれた」といった声が多く寄せられています。一方で「原作の長大さゆえに駆け足に感じる部分もあった」という意見もありますが、総じて「テレビドラマの最高峰」と評価する声が圧倒的です。