作品紹介
『がんばっていきまっしょい』は、1998年10月10日に公開された磯村一路監督の映画作品です。田中麗奈の映画初主演作で、上映時間120分。敷村良子の同名小説(松山市主催・第4回坊っちゃん文学賞受賞作)を原作としています。
1976年の春、愛媛県の伊予東高校に入学した篠村悦子(田中麗奈)は、女子ボート部を創設します。経験ゼロの女子高校生5人がナックル・フォアという5人乗りボート競技に挑戦し、10月の新人戦を目指して猛練習を重ねますが、わずかの差で敗北。しかし3年間の青春を通じて、仲間との絆を深め、かけがえのない時間を過ごしていきます。
タイトルの「がんばっていきまっしょい」は、原作者の母校である愛媛県立松山東高等学校で1966年から使われている掛け声で、松山の方言が持つ温かみと力強さがそのまま作品の魅力となっています。
話題になったポイント
田中麗奈の鮮烈なデビュー
本作で映画初主演を果たした田中麗奈は、キネマ旬報日本映画新人女優賞を受賞。負けん気が強く、ひたむきに夢を追いかけるヒロイン・悦子を体当たりで演じ、その瑞々しい演技は映画ファンの間で大きな話題となりました。この作品をきっかけに一躍トップ女優への道を駆け上がりました。
キネマ旬報ベスト・テン第3位の高評価
映画批評の世界では最も権威ある賞のひとつであるキネマ旬報日本映画ベスト・テンで第3位にランクイン。淡々とした日常的な描写の中にリアルな感情を丁寧に紡いだ作風が、批評家からも高く評価されました。
愛媛・松山の青春風景
松山の海、港、路面電車、商店街といった風景が美しく切り取られ、愛媛の魅力を全国に発信しました。ボート部という珍しい題材と相まって、松山でしか撮れない唯一無二の青春映画として記憶されています。
ロケ地ガイド
愛媛県・松山市エリア
- 台海岸(うてなかいがん):ボート部の練習や試合のシーンが撮影された、作品の中核となる海岸です
- 三津浜漁港:松山の漁港の風情ある風景が、物語の背景として効果的に使われています
- 大街道商店街:松山の中心繁華街で、部員たちの日常シーンが撮影されました
- 愛媛県庁:松山市内の歴史的建造物として街の風景に登場しています
- 愛媛大学:学校関連のシーンで使用された教育施設です
- 伊予鉄道鉄砲町駅:部員たちの通学シーンで登場する路面電車の駅です
- 伊予鉄道高浜線古町駅:松山の日常風景を象徴する駅として作中に登場しています
- 伊予鉄道高浜線高浜駅:海に近い終点の駅で、印象的なシーンが撮影されました
愛媛県・今治エリア
- 今治西高等学校艇庫:ボート部の艇庫シーンで使用された、実際の高校のボート施設です
- JR予讃線伊予桜井駅:今治方面へのシーンで登場する駅です
- 大三島ふるさと憩いの家:しまなみ海道エリアの施設で、遠征シーンに使われました
大阪エリア
- 大阪城:大阪でのシーンで登場する歴史的ランドマークです
- 道頓堀:大阪の繁華街として、遠征時のシーンに使われました
- 万博公園の「太陽の塔」:大阪のシンボル的存在として印象的に登場しています
聖地巡礼のおすすめルート
松山・三津浜ボート部の青春コース
伊予鉄道高浜線に乗って高浜駅から三津浜エリアへ。三津浜漁港の風情ある港町を散策し、台海岸でボート部の練習風景を思い浮かべましょう。古町駅周辺のレトロな街並みを歩き、大街道商店街で松山グルメを楽しむコースです。路面電車に揺られながら、作品の舞台を巡る旅は松山ならではの体験です。
しまなみ海道・今治遠征コース
JR予讃線で今治方面へ向かい、今治西高等学校艇庫を見学。その後、しまなみ海道を渡って大三島へ。瀬戸内海の多島美を眺めながら、ボート部員たちの遠征気分を味わえるコースです。帰りは来島海峡の絶景を楽しみましょう。
視聴者の声・評判
評価スコア
キネマ旬報日本映画ベスト・テン第3位。Filmarksでも高い評価を獲得しており、公開から25年以上経った今でも根強い人気を誇る青春映画の名作です。
好評だったポイント
「田中麗奈の負けん気の強さの表現が素晴らしい」「淡々とした日常的な物語展開がリアルで感情的に響く」という評価が多数。派手な演出に頼らず、等身大の青春を丁寧に描いた作風が高く評価されています。「ボート部という珍しい題材がとても新鮮」「愛媛の風景が美しすぎる」という声も。勝利ではなく、仲間と過ごした時間そのものに価値を見出す物語のメッセージが、多くの観客の胸に深く刻まれています。