作品紹介
『35歳の少女』は2020年10月から12月まで日本テレビ系「土曜ドラマ」枠で放送された全10話のヒューマンドラマです。主演は柴咲コウ、脚本は遊川和彦。『家政婦のミタ』『同期のサクラ』の制作チームが再結集したオリジナル脚本作品で、"25年の時を経て目覚めた女性"という大胆な設定で、家族・時代・生きがいを問い直す意欲作となりました。
主人公・時岡望美(柴咲コウ)は、1995年、10歳のときに自転車事故で崖から転落して植物状態となり、そのまま長い眠りへ。2020年、25年ぶりに奇跡的に意識が戻ると、体は35歳になっているのに心は10歳のままという過酷な現実が待っていました。変わり果てた家族、成長した妹、そして彼女を献身的に支えてきた幼なじみ・広瀬結人(坂口健太郎)。時岡家は娘の目覚めとともに、封印してきた家族の亀裂とも向き合うことになります。
共演は坂口健太郎(広瀬結人役)、橋本愛(時岡愛美役)、鈴木保奈美(時岡多恵役)、田中哲司(今村進次役)ら。柴咲コウが体の大人、心は子どもという難役を表情・声・動きで演じ分け、彼女のキャリア屈指の代表作となりました。
話題になったポイント
"体は35歳、心は10歳"という難役
柴咲コウが25年分のギャップを全身で表現。歩き方、話し方、反応まで10歳の少女として演じ、終盤に向けて徐々に35歳として成熟していく過程の芝居が高評価を獲得しました。
遊川和彦らしい社会問題の織り込み
ヤングケアラー、引きこもり、虐待、介護など、令和の日本社会の課題を随所に織り込んだ骨太な脚本。"ファンタジーを入り口にした社会派ドラマ"として評価されました。
家族ドラマとしての重厚さ
望美が眠っている25年間、家族がそれぞれ抱えてきた傷と後悔が、彼女の目覚めをきっかけに一気に表出する構成が秀逸。鈴木保奈美・田中哲司・橋本愛の演技合戦が見応え抜群です。
ロケ地ガイド
時岡家と神奈川の生活圏
物語の中心となる時岡家と、望美の日常生活は、神奈川県内を中心に撮影されました。
- 一軒家:時岡家
- 坂道:第1話で望美が自転車で下った坂道
- 神奈川県立図書館:第1話で望美と結人が訪問した図書館
- モザイクモール港北・都筑阪急:第2話のショッピングモール
- PeaceFlowerMarket:第4話のカフェ
広瀬結人と望美のデート
幼なじみの結人と望美の心情が動くシーンは、東京・神奈川の象徴的な場所で撮影されました。
- Ginger's beach:第2話で結人が望美を幼なじみに会わせたレストラン
- 512:第3話の気分転換のカフェ
- 春秋苑:第5話の墓地シーン
- 新浦安アートグレイス・ウエディングコースト:第8話の夢の結婚式
望美の成長の舞台
望美が再び世界を学び直していくシーンは、学校や日常生活の場で撮影されました。
- 西浮間小学校:第1話の訪問シーン
- 栄光ゼミナール高田馬場校:第3話の体験入学したみらい学院ゼミ
- 横浜市立早渕中学校:第4話の訪問中学校
- 旧小見野小学校:第8話で結人が教師として働く学校
- ヒルトン東京ベイ:最終話の披露宴司会会場
- NTT中央研修センタ:最終話でアナウンサーのリポート
聖地巡礼のおすすめルート
横浜北部子育てルート
神奈川県立図書館→モザイクモール港北→横浜市立早渕中学校と巡る、望美が新しい世界を学び直していくシーンを辿るコース。
湾岸結婚式ルート
新浦安アートグレイス・ウエディングコースト→ヒルトン東京ベイと巡る、華やかな結婚式シーンを追体験するコース。
視聴者の声・評判
評価スコア
Filmarks平均スコアは3.2点。設定の難しさから賛否あったものの、柴咲コウの演技・遊川和彦の脚本は高く評価され、何度も見返すファンも多い作品です。
好評だったポイント
柴咲コウの難役をこなす演技力、鈴木保奈美・田中哲司の重厚な演技、家族の再生と社会課題のバランス、そしてラストの"イラスト"演出。挑戦的な設定を最後まで成立させた意欲作として記憶されています。