作品紹介
『遺産争族』は2015年10月からテレビ朝日系「木曜ドラマ」枠で放送された全9話のヒューマンドラマ。向井理にとってテレビ朝日系連続ドラマ初主演作であり、脚本は『Mother』『Woman』の井上由美子が手掛けました。家族のあり方と"相続"をめぐる人間模様を、クールかつ温かく描いた良質なホームドラマです。
出世欲ゼロの研修医・佐藤育生(向井理)は、大手葬儀会社「カワムラメモリアル」の社長令嬢・楓(榮倉奈々)と恋に落ち、婿養子として河村家に入ります。自ら「闘わない医者」を自認する育生でしたが、義父・龍太郎(伊東四朗)を中心に、莫大な遺産をめぐって骨肉の争いを繰り広げる河村家の中へ否応なく巻き込まれ、愛する妻を守るために一歩ずつ立ち上がっていきます。
話題になったポイント
豪華ベテラン俳優陣による演技合戦
伊東四朗、岸部一徳、余貴美子、室井滋など、日本を代表するベテラン俳優が一堂に会し、表情ひとつ・声色ひとつで家族の複雑な力学を表現。ドラマ評論家から「演技のメイスタークラス」と絶賛されました。
井上由美子脚本の緻密な人物描写
相続問題を単なる"ドロドロ"に留めず、それぞれの登場人物の生い立ちや価値観を丁寧に描写。家族とは何か、財産とは何かを静かに問いかける重厚な作風が支持されました。
葬儀会社を舞台にした新鮮な設定
葬儀ビジネスを物語の中心に据えたのは日本の連ドラとして異色。死と向き合う仕事を通して生の意味を考えさせる、社会派ドラマとしての奥行きを持っています。
ロケ地ガイド
東京都心:河村家の世界
葬儀会社社長一家の居宅や職場は、歴史ある大邸宅やスタイリッシュなビルを使用。豊かさと息苦しさが同居する世界観を映し出します。
- 旧石丸邸ガーデンテラス広尾:河村家の邸宅として登場。大正時代の洋館を活かしたイベントスペース。
- 古賀オール株式会社:カワムラメモリアル本社ビルとして登場。
- 青山エリュシオンハウス:第1話で佐藤家と河村家が顔合わせの食事会をした高級レストラン。
- 山手杉並ビル:最終話で育生と楓が話をしていた病院屋上として登場。
湘南・横浜:結婚式と転機の場所
物語の転機となる結婚式・重要シーンは湘南や横浜で撮影。開放感のある景色が閉塞的な家族関係との対比を生みます。
- ホテルサンライフガーデングランドビクトリア湘南:第1・2話で育生と楓が挙式した場所。
- 大和総合ホール:カワムラメモリアルの葬儀式場として登場。
- ビューティー&ウェルネス専門職大学:第7話の病院の渡り廊下として登場。
下町・住宅街:佐藤家のリアル
主人公・育生が育った庶民的な住宅街は、河村家との対比を際立たせる重要な舞台です。
- 隅田川の清洲橋:第1話で育生が自転車で渡っていた象徴的な橋。
- 北沢川緑道:第1話で育生と華子が歩いていた世田谷の遊歩道。
- はっぴもーる熊野前商店街:第6話で育生と楓が歩いた下町商店街。
- 居酒屋たつみ:佐藤家行きつけの居酒屋。品川区の実在店。
聖地巡礼のおすすめルート
都心の大邸宅を訪ねるコース
広尾の旧石丸邸→青山エリュシオンハウス→南青山エリアを巡る半日コース。大正昭和の名建築と現代の洗練を同時に味わえます。旧石丸邸はイベント時のみ公開。
下町の情緒を楽しむコース
清洲橋→日本橋→はっぴもーる熊野前商店街→居酒屋たつみを巡る1日散策コース。主人公・育生目線で東京の下町情緒を味わえます。
視聴者の声・評判
評価スコア
Filmarksでの評価は★3.2(685件のレビュー)と中堅的ながら、人物描写の丁寧さと俳優陣の重厚な演技で、根強いファンを持つ隠れた良作として評価されています。
好評だったポイント
「伊東四朗の圧巻の演技」「向井理と榮倉奈々の夫婦の空気感が良い」「相続というテーマを考えさせられる」「最終回の救いがある展開に胸が熱くなる」といった声が寄せられました。落ち着いた大人のドラマを求める視聴者にぴったりの作品です。