作品紹介
『ストロベリームーン 余命半年の恋』は2025年10月17日公開の日本映画。2023年に刊行された芥川なおのベストセラー小説「ストロベリームーン」を実写映画化した作品です。監督は酒井麻衣、脚本は『ちゅらさん』『おんな城主 直虎』の岡田惠和、配給は松竹。上映時間127分。
主人公・桜井萌(當真あみ)は、病により余命半年を宣告された高校生。幼なじみの佐藤日向(齋藤潤)は、彼女の残された時間に寄り添おうとします。共演に杉野遥亮、中条あやみ、田中麗奈、ユースケ・サンタマリア。主題歌はORANGE RANGE「トワノヒカリ」。
撮影は静岡県と愛知県東三河が中心。萌の家となった旧エンバーソン住宅は静岡市駿河区にある市指定有形文化財の明治期洋館で、公開記念には出演者のサインや台本を並べた特別展示も行われました。物語の題名にもなったストロベリームーン——6月の満月——を二人が見にいくクライマックスは、伊東市の一碧湖を「望月湖」として撮影。日常のシーンの多くは豊橋市内で撮られており、豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)や広小路通など、地元の人にはおなじみの場所が次々と登場します。
話題になったポイント
當真あみ、初の映画単独主演
2007年生まれの當真あみが本作で映画初主演。余命を宣告されながらも明るく振る舞う萌を演じ、「泣かせにこない演技」として高い評価を受けました。相手役の齋藤潤とあわせ、10代のリアルな距離感が本作の芯になっています。
岡田惠和の脚本
連続テレビ小説や『最後から二番目の恋』で知られる岡田惠和が脚本を担当。難病モノにありがちな悲劇の畳みかけを避け、日常の会話と間で感情を積み上げる構成が採られています。
豊橋・静岡の全面ロケ協力
豊橋市と豊川市を中心に東三河一帯で撮影が行われ、地元では公開後に聖地巡礼マップが作られるほどの盛り上がりに。静岡市でも旧エンバーソン住宅で特別展示が実施されました。ご当地映画として地域に根づいた一本です。
ロケ地ガイド
静岡市・伊東市エリア(静岡県)
萌の家と、物語の到達点。
- 旧エンバーソン住宅:静岡県静岡市駿河区池田2864-52。明治期に建てられた西洋建築で静岡市指定有形文化財。萌の家として撮影されました。公開記念の特別展示も行われた、本作最大の聖地です。
- 一碧湖:静岡県伊東市吉田。「伊豆の瞳」とも呼ばれる火口湖。劇中の「望月湖」として、ストロベリームーンを見るクライマックスの舞台になりました。
- 静岡市役所:静岡県静岡市葵区追手町。「お墓の抽選会場」として登場します。1934年竣工の本館ドームが目印。
浜松・湖西エリア(静岡県)
学校生活と、物語の余韻。
豊橋エリア(愛知県)
二人の日常が積み重なる街。本作でもっともロケ地が集中しています。
- 豊橋総合動植物公園(のんほいパーク):愛知県豊橋市大岩町。動物園・植物園・遊園地・自然史博物館が一体になった大型公園。
- 国立病院機構 豊橋医療センター:愛知県豊橋市飯村町。緑に囲まれた病院で、診察・入院シーンが撮影されました。
- 広小路通:愛知県豊橋市。路面電車が走る豊橋の中心市街地。
- 幸公園:愛知県豊橋市佐藤町。二人が語り合う公園。
- 多米小学校:愛知県豊橋市多米中町。幼少期のシーン。
- 立呑み酒屋ひっぱり凧:愛知県豊橋市松葉町。地元に愛される立ち飲み処。
- コロッケ天ぷら河合屋:愛知県豊橋市南栄町。買い食いのシーンで登場した名店ですが、2025年3月に閉店しました。
- 豊橋福祉村簡易郵便局/石巻小野田町:愛知県豊橋市。郊外ののどかな風景。
聖地巡礼のおすすめルート
静岡・萌の家ルート
JR静岡駅から静岡市役所を見て、東静岡方面へ移動し旧エンバーソン住宅へ。市指定文化財として公開されているため、実際に萌の家の中に立てます。半日で回れるコースです。
豊橋 路面電車で巡る日常ルート
豊橋駅前から市電に乗り、広小路通を歩いて立呑み酒屋ひっぱり凧へ。バスを乗り継いで豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)まで足を延ばせば、一日たっぷり楽しめます。幸公園や多米小学校周辺も自転車なら回りやすい距離です。
ストロベリームーンを見にいくルート
伊東駅からバスで一碧湖へ。6月の満月=ストロベリームーンの夜を狙って訪ねれば、劇中とまったく同じ月を湖面越しに見られます。伊東温泉と組み合わせた一泊がおすすめです。
視聴者の声・評判
評価スコア
Filmarksの平均スコアは★4.0。10代〜20代の観客を中心に高い支持を集め、SNSでは「劇場で泣いた」という投稿が公開直後から相次ぎました。Blu-ray/DVDは2026年4月15日発売。
好評だったポイント
「當真あみの表情に持っていかれる」「岡田惠和の会話が自然でいい」「音楽と映像が綺麗」「豊橋の景色が優しい」といった声が多数。一方で「難病ものの王道で展開は読める」という指摘もあり、ジャンルとしての定番性を承知したうえで、俳優の芝居と静岡・愛知の風景を味わう作品と捉えられています。