作品紹介
『タブロイド』は1998年10月から12月までフジテレビ系「水曜劇場」枠で放送された全10話の新聞記者ドラマです。主演は常盤貴子(フジテレビ制作ドラマ単独初主演)、共演は佐藤浩市、ともさかりえ、京野ことみ、柏原崇、真田広之ら。脚本は『白い巨塔』『14才の母』『GOOD LUCK!!』などの井上由美子、演出は河毛俊作・石坂理江子・水田成英。大新聞の社会部記者がタブロイド紙に出向し、無実を訴える死刑囚の冤罪事件を追うなど、ジャーナリズムとセンセーショナリズムの狭間で戦う女性記者の物語です。
主人公・片山咲(常盤貴子)は、大新聞「中央新聞」の社会部記者。些細なミスをきっかけに、子会社のタブロイド紙「夕刊トップ」へ出向を命じられます。年下だが熱心な契約記者・白河くるみ(ともさかりえ)とコンビを組み、アイドルのヘアヌード写真集発売の噂から、真鍋敏彦(真田広之)の冤罪事件まで、ゴシップと社会派取材が交錯する日々に飛び込んでいきます。
社会部の花形記者から一転、センセーショナリズムのタブロイド紙で生きる咲が、仕事への誇り、ジャーナリスト仲間との友情、かつての上司・桐野卓(佐藤浩市)との関係、そして真鍋という男の生き方との出会いを通じて、自分の価値観を再構築していく骨太なヒューマンドラマです。
話題になったポイント
常盤貴子のフジ単独初主演作
90年代TBS作品で一時代を築いた常盤貴子にとって、フジテレビ制作ドラマの単独初主演作。骨太な新聞記者役で、新しい代表作を獲得しました。
井上由美子脚本の社会派ドラマ
後に『白い巨塔』『14才の母』などで名脚本家としての地位を築く井上由美子による、ジャーナリズムと社会問題をリアルに描く脚本。当時のドラマとしては異例の骨太さでした。
真田広之の死刑囚役
国際派俳優として活躍する真田広之が、無実を訴える死刑囚・真鍋敏彦役で重要な役どころ。片山咲との関係を通じて、冤罪と司法の問題を強く印象づけました。
ロケ地ガイド
中央新聞と夕刊トップの職場
物語の中心となる新聞社の舞台は、東京の実在ビルで撮影されました。
- 日立物流:片山咲が社会部にいた中央新聞
- 片倉工業株式会社(旧官営富岡製糸場):「夕刊トップ」編集局
- 東京拘置所:片山と桐野が真鍋に面会した場所
- フジテレビ:第1話の葛城ミカへの取材先
- 東京高等裁判所:第1話の真鍋裁判傍聴
取材・事件の舞台
各話の取材現場や事件の場は、東京・神奈川の実在スポットで撮影されました。
- 丹後坂:第5話の青島ビンゴ殺害現場
- 天王洲アイルふれあい橋:第1話の取材会話
- 横浜市立中川西中学校:第2話のいじめ取材中学校
- 玉泉寺照隅殿:第2話の葬儀式場
- 横浜旭中央総合病院:第3話の英林医科大学付属病院
- テクノウェイブ100:第4話のカード会社
クライマックスと真鍋のシーン
物語のクライマックスを彩る重要シーンは、関東各地の象徴的な場所で撮影されました。
- 京王線西永福駅:第7話の携帯番号交換シーン
- 隅田川の新大橋:第9話の真鍋の歩行
- 隅田川の遊歩道:第9話の真鍋の涙
- 京急油壺マリンパーク:最終話の水族館
- 昭和通りの歩道橋:最終話の真鍋の幻
聖地巡礼のおすすめルート
隅田川記者ルート
隅田川の新大橋→隅田川の遊歩道→昭和通りの歩道橋と、真鍋と片山咲の重要シーンを辿るコース。
三浦半島最終話ルート
京急油壺マリンパークへと足を延ばす、三浦半島日帰りコース。最終話のクライマックスを追体験できます。
視聴者の声・評判
評価スコア
90年代フジ水曜劇場の良作として、ジャーナリズムを正面から取り上げた珍しいドラマとして評価が定着。常盤貴子のフジ初主演作として彼女のキャリアの重要な一作です。
好評だったポイント
常盤貴子の芯のある記者像、佐藤浩市の桐野の貫禄、真田広之の死刑囚像、ともさかりえの契約記者、井上由美子脚本の骨太さ。新聞記者ドラマの金字塔として今も支持されています。