作品紹介
『天魔さんがゆく』は、2013年7月から9月までTBS系の深夜ドラマ枠「ドラマNEO」で放送されたホラーコメディです。脚本・監督を福田雄一が手がけた完全オリジナル作品で、幽霊を「退治」するのではなく「説得」して成仏させる、ちょっと変わった除霊会社の奮闘を描きます。
主人公は、有限会社おばけ警備保障(通称オバケー)を営む社長・法界天魔(ほうかいてんま)。演じるのは堂本剛です。天魔は霊と交信できる特別な力を持ちながら、実は大の怖がりで、幽霊を見ると気絶してしまうという困った体質の持ち主。気絶している間は夢の中で亡き父・天童(佐藤二朗)と語り合い、ヒントをもらって霊たちの「思い残し」を解きほぐしていきます。
そんな天魔のもとに新入社員として加わるのが、川口春奈演じる旭(あかり)。皆川猿時、芹那、森崎博之といった福田組常連の個性派キャストが脇を固め、毎話さまざまな土地を訪れては、そこに留まる霊たちと向き合っていきます。怖さと笑い、そしてほろりとさせる人情劇が同居する、独特の味わいを持つ一作です。
話題になったポイント
「怖がり」な除霊師という逆転設定
霊能力者でありながら幽霊が怖くて気絶してしまう、という主人公像が本作最大のユニークさです。堂本剛自身が「リアルに怖がり」であることでも知られており、その素の性質が役柄に重ねられたことで、おびえる天魔の表情やリアクションに独特の可笑しさと愛嬌が生まれました。
福田雄一らしいコメディの呼吸
のちに数々のヒット作を世に送り出す福田雄一が脚本・監督を務め、アドリブ感あふれる会話劇とテンポのよいギャグが全編に散りばめられています。なかでも、気絶した天魔が夢の中で亡き父・天童(佐藤二朗)と交わすコミカルなやり取りは、本作を象徴する見どころのひとつとして親しまれました。
川口春奈のコメディエンヌぶり
お笑い好きを公言する川口春奈が、新入社員・旭としてノリのよい演技を披露。視聴者からは「いつにも増してノリノリ」「コメディ色が好印象」と好評を得ました。レビューサイトでも平均的に高めのスコアが付き、深夜枠ながら根強いファンを獲得した作品です。
ロケ地ガイド
会社の拠点・東京都内
物語の起点となるおバケーの本社や、登場人物たちの日常が描かれた都内のスポットです。
- スタジオコフ(墨田区本所):天魔が営む「有限会社おばけ警備保障(オバケー)」の本社として登場します。
- マンション(豊島区西池袋):物語序盤、ある登場人物の住居として描かれました。
- 新明和上野ビル(台東区東上野):劇中の「光清出版」として使われたオフィスビルです。
- 山野美容専門学校(渋谷区代々木):第5話、屋上のシーンが撮影されました。
- 首都高の高架下(新宿区南元町):登場人物たちが屋台で飲み交わすシーンの舞台です。
神奈川・三浦/平塚
第1話から登場する印象的な海辺エリア。学校や懐かしいドライブインが舞台になりました。
- 三浦市立三崎小学校(三浦市三崎):第1・2話で、霊と向き合うために天魔たちが訪れた学校として登場します。
- PEPPER’S DRIVE-IN(平塚市城所):道中の休憩シーンに使われたレトロな雰囲気のドライブインです。
神奈川・厚木七沢
山あいの温泉地・七沢温泉エリアでは、慰安旅行の宿や心霊スポットのトンネルなど、本作らしいエピソードが撮影されました。
東京・調布/稲城
終盤の重要エピソードの舞台となった、自然と歴史が残るエリアです。
- 深大寺(調布市深大寺元町):最終話の「木野俣村」として、一休庵付近の参道などが映し出されました。
- 団地(調布市緑ケ丘):第9話に登場する「シラユリ団地」のロケ地です。
- 坂浜天満神社(稲城市坂浜):最終話、天魔が幽霊に驚いて気絶してしまう神社のシーンが撮影されました。
その他のロケ地
都心から少し足を延ばした郊外でも、印象的なエピソードが撮影されています。
聖地巡礼のおすすめルート
神奈川・海と温泉の日帰りコース
神奈川県内にロケ地が点在しているため、まずは三浦半島の三浦市立三崎小学校周辺で海辺の空気を味わい、北上して平塚のPEPPER’S DRIVE-INに立ち寄るのがおすすめです。締めくくりは厚木の七沢温泉 中屋旅館で湯に浸かれば、社員旅行気分を追体験できます。心霊スポットのトンネルも同じ七沢エリアにあります。
調布・深大寺さんぽコース
最終話の舞台となった深大寺を中心に巡るコースです。緑豊かな参道を歩いて名物の深大寺そばを楽しんだあと、第9話の「シラユリ団地」となった団地(調布市緑ケ丘)、さらに足を延ばして稲城市の坂浜天満神社へ向かえば、終盤の物語を追いかける巡礼が完成します。
視聴者の声・評判
評価スコア
映画・ドラマのレビューサイトでは、平均しておおむね星4前後(5点満点)の比較的高い評価を集めています。深夜のドラマNEO枠ながら、堂本剛・川口春奈・福田雄一というキャスト・スタッフの組み合わせに惹かれたファンから、根強い支持を得た作品です。
好評だったポイント
「気絶してしまう怖がりな除霊師」という設定の妙、堂本剛が見せる天魔のかわいらしさ、川口春奈ののびのびとしたコメディ演技、そして佐藤二朗との夢の中でのやり取りなどが、特に好評でした。怖さと笑い、人情をバランスよく織り交ぜた福田雄一らしい作風が、視聴者の心をつかんだようです。