作品紹介
『WITH LOVE』は、1998年4月から6月にかけてフジテレビ系で放送された全12話の恋愛ドラマです。CM音楽を手がける作曲家・長谷川天(竹野内豊)が、自作曲をメールで送信する際に宛先を間違え、銀行員の村上雨音(田中美里)に届けてしまったことから物語が始まります。天はハンドルネーム「hata」、雨音は「てるてる坊主」として、互いの正体を知らないままメール交換を重ね、次第に惹かれ合っていきます。
一方、現実世界では偶然顔を合わせる二人ですが、お互いがメル友であることには気づかず、むしろ印象は良くないまま。天は「パリ在住の元銀行員の留学生」、雨音は「九州在住の元作曲家の小学校音楽教師」とプロフィールを偽り、すれ違いを重ねながらも、やがて運命的な真実へとたどり着いていきます。脚本は伴一彦、音楽は岩代太郎が担当し、主題歌はMY LITTLE LOVERの「DESTINY」が起用されました。
話題になったポイント
インターネット黎明期を象徴するメール恋愛
1998年はインターネットが一般家庭に普及し始めた時期であり、Eメールを通じた恋愛という設定は当時としては非常に斬新でした。ハンドルネームでやり取りするという今では当たり前のネットコミュニケーションを、ドラマとして初めて本格的に描いた作品として注目を集めました。放送をきっかけにパソコンやインターネットに興味を持った視聴者も多く、社会現象的な反響を呼びました。
竹野内豊の単独初主演作
本作は竹野内豊にとって初の単独主演ドラマとなりました。作曲家という役柄を通じて見せた繊細な演技と端正なルックスが多くの女性視聴者を魅了し、平均視聴率18.1%、最終回は23.6%という高視聴率を記録。竹野内豊を一流俳優の座に押し上げた記念碑的な作品です。また、及川光博のドラマデビュー作としても知られています。
東京・お台場エリアの美しいロケーション
物語の舞台は主に東京都内で、お台場・品川・新宿・初台など都心部の様々なスポットが登場します。タイトルバックでは東京湾アクアラインや幕張海浜公園など、当時開発が進んでいたベイエリアの風景が印象的に使われ、1990年代後半の東京の姿を美しく切り取っています。
ロケ地ガイド
初台・新宿エリア
天が所属する音楽事務所A.V.Aの拠点がある初台・新宿エリアは、物語の中心的な舞台です。
- 東京オペラシティ:長谷川天が所属する音楽事務所A.V.Aが入居しているビルとして登場。物語の重要な拠点です。
- 初台駅北口自転車駐車場:村上雨音が通勤途上で地下から出てくるシーンが撮影された場所です。
- 新国立劇場前の路上:第1話で雨音が天に借りたハンカチを返した印象的なシーンの撮影地。
- 都庁通り:最終話で天と雨音がお互いがメールの通信相手であることを知る感動のクライマックスシーン。
- ヴァージンメガストア新宿店:天と雨音が「ピアフ愛の詩」のCDを買った店(第3話)。
お台場・品川ベイエリア
90年代後半の開発が進むベイエリアが、ドラマの洗練された雰囲気を演出しています。
- お台場海浜公園自由の女神像:雨音と天が互いに気づかず眺めた自由の女神像。すれ違いを象徴する名シーンです(第5話)。
- 台場フロンティアビル:A.V.AのクライアントAmor Japanのビルとして登場(第5話)。
- 都立潮風公園:天が今井佳織に最後のキスをした場所(第10話)。
- 東京都観光汽船のハーバークルーズ:雨音と天がお互いの恋愛観について言い争った船上シーン(第5話)。
- 東品川橋南東広場:吉田晴彦が雨音にプロポーズした場所(第9話)。
- 東品川海上公園:雨音が吉田晴彦に再度交際を断った場所(第6話)。
恵比寿・六本木・港区エリア
登場人物たちの日常やデートシーンが撮影された都心エリアです。
- 恵比寿プライムスクェア:雨音が吉田晴彦に公衆電話から連絡をとろうとした場所(第5話)。
- 恵比寿南一公園:互いに落ち込んでいる雨音と天がサンドイッチを食べた心温まるシーン(第8話)。
- 六本木トンネル:裏金工作でプライドを傷つけられた天が酒に酔ってよろめいた場所(第2話)。
- マノワール・ディノ:吉田晴彦が雨音と食事をしようとしたレストラン(第2話)。
- 都立芝公園:東京タワーへ向かう雨音が歩いた公園(第6話)。
- 東京タワー:吉田晴彦がhataになりすまして雨音と会った場所(第6話)。
タイトルバック・象徴的なロケ地
毎回のオープニングで使われた印象的な映像の撮影地です。
- 法務省の赤レンガ棟:雨音が歩く背景にある赤レンガの建物。
- 有明南運河の夢の大橋:雨音が振り返るシーンで使われた橋。
- 東京湾アクアライン:海を渡る長い橋の壮大な映像。
- 東京湾アクアラインの海ほたる:天が歩いていたオブジェがある場所。
- 幕張海浜公園 海浜大通り南側:天が歩いていたシーンの撮影地。
河口湖・千葉エリア
東京から少し離れた郊外のロケ地も物語に彩りを添えています。
- 河口湖スタジオ:天のオリジナルCD用の曲を録音したスタジオ(第7話)。
- 河口湖八木崎公園:天のオリジナルCD用のジャケット撮影をした場所(第7話)。
- 河口湖大池公園:吉田晴彦が雨音を誘って釣りをしていた場所(第7話)。
- 旧佐原市立佐原第四中学校:最終話で雨音が実家に帰る途中に立ち寄った学校。
クライマックス・最終話のロケ地
物語の結末を飾る重要なロケ地です。
- 品川プリンスホテル:雨音と吉田晴彦の婚約パーティー会場(第10話)。
- ハイアットリージェンシー東京:天がhataであることに気づいた雨音が彼を追いかけた場所(第10話)。
- 国立代々木競技場:雨音が吉田晴彦とともにパリ行きを承諾した場所(第10話)。
- 京浜島つばさ公園:天がRINAと6年ぶりに会った場所(最終話)。
- hotel nikko de paris:雨音と吉田晴彦のパリの宿泊先(最終話)。
聖地巡礼のおすすめルート
初台・新宿 音楽事務所めぐりルート
初台駅をスタートし、初台駅北口で雨音の通勤シーンを再現。そこから東京オペラシティでA.V.Aの雰囲気を感じ、新国立劇場前でハンカチのシーンを思い出しましょう。最後は都庁通りで二人が真実を知ったクライマックスの余韻に浸れます。所要時間は徒歩で約1時間です。
お台場・ベイエリア すれ違いロマンスルート
お台場海浜公園の自由の女神像からスタートし、台場フロンティアビル周辺を散策。都立潮風公園を経由して、夢の大橋まで歩くルートです。ベイエリアの開放的な景色を楽しみながら、ドラマの世界観に浸ることができます。所要時間は徒歩で約1時間半です。
恵比寿・品川 ドラマティックルート
恵比寿プライムスクェアから出発し、恵比寿南一公園でサンドイッチのシーンを思い出しつつ、東品川橋南東広場、東品川海上公園へ。プロポーズや別れのシーンが撮影されたスポットを巡る、ドラマティックなルートです。
視聴者の声・評判
評価スコア
平均視聴率18.1%、最終回は23.6%を記録し、1998年春クールの人気ドラマの一つとなりました。映画レビューサイトFilmarksではドラマ評価★3.5(5点満点)を獲得しています。
好評だったポイント
視聴者からは「竹野内豊がとにかくかっこいい」「作曲家という役柄にぴったり」という声が多く、ビジュアル面での評価が非常に高い作品です。また、インターネット黎明期のメール恋愛という設定が新鮮だったという感想や、すれ違いの連続にヤキモキしながらも最後まで目が離せなかったという意見も多く見られます。及川光博の演技デビューや、MY LITTLE LOVERの主題歌「DESTINY」も作品の魅力を高めた要素として評価されています。一方で、DVD・Blu-ray化が長らく実現していなかったことを惜しむ声も多く、それだけ再視聴を望むファンが多い名作として記憶されています。