作品紹介
『後鳥羽伝説殺人事件』は、2018年2月26日にTBS系「月曜名作劇場」で放送された2時間サスペンスドラマです。内田康夫の浅見光彦シリーズ第1作を原作とし、「新・浅見光彦シリーズ」の第2弾として平岡祐太が主演を務めました。共演には竹下景子、石丸幹二、森脇英理子、佐藤B作、大和田伸也ら豪華キャストが名を連ねています。
ルポライターの浅見光彦(平岡祐太)は、後鳥羽上皇の伝説を取材するため広島県尾道市を訪れます。尾道は光彦にとって悲しい記憶の場所でした。12年前、妹の祐子は親友の正法寺美也子と「後鳥羽伝説」のルートをたどる卒業旅行の途中、火災事故に巻き込まれ命を落としていたのです。
尾道で過去に思いを馳せる光彦は、祐子の親友だった美也子と偶然再会します。しかし、美也子は後鳥羽上皇の御陵で遺体となって発見されます。光彦は事件の真相を追い、尾道から三次、そして島根・松江へと、後鳥羽伝説のルートをたどりながら推理を展開していきます。
話題になったポイント
浅見光彦シリーズの原点
本作は内田康夫の浅見光彦シリーズの記念すべき第1作を映像化したもの。シリーズファンにとっては特別な意味を持つ作品で、原点の物語が平岡祐太という新しい光彦によって蘇りました。
尾道・三次・松江を巡る旅情ミステリー
後鳥羽上皇が隠岐に流された伝説のルートをたどる物語は、広島県尾道市の情緒ある坂道の町並み、三次市の歴史ある街並み、そして島根県松江市の城下町と、中国地方の美しい景観を存分に映し出しました。旅情サスペンスの醍醐味が詰まった作品です。
平岡祐太の繊細な光彦像
歴代の浅見光彦役の中でも、平岡祐太は特に繊細で優しさにあふれた光彦を演じました。妹を失った悲しみを胸に秘めながら事件に挑む姿は、新しい光彦像として視聴者に好評でした。
ロケ地ガイド
広島県尾道エリア
物語の主要舞台となった尾道市は、坂道と寺院の町として知られ、数多くの映画やドラマのロケ地として愛されてきました。ドラマでは尾道の風情ある街並みが印象的に映し出されています。
- 千光寺:尾道市東土堂町の山上に建つ名刹。尾道を代表する観光スポットで、ドラマでは尾道の象徴的な寺院として登場しました。瀬戸内海を一望する絶景が広がります。
- 千光寺山ロープウェイ:千光寺山の山頂と山麓を結ぶロープウェイ。劇中で尾道の街並みが眼下に広がるシーンに使用され、尾道の美しさを象徴的に表現しました。
- 浄土寺:尾道市東久保町にある真言宗泉涌寺派の寺院。国宝の本堂と多宝塔を有する名刹で、ドラマでは尾道の歴史的な雰囲気を伝える重要なロケ地として登場しました。
- 天寧寺坂:尾道を代表する坂道の一つ。石畳の風情ある坂道で、光彦が尾道の街を歩くシーンで印象的に使われました。尾道らしい情緒を感じられるスポットです。
- 尾道桟橋:尾道水道に面した桟橋。瀬戸内海の穏やかな海を背景に、渡船の風景とともに尾道の港町としての魅力が描かれました。
- 御袖天満宮:尾道市長江にある天満宮。映画『転校生』のロケ地としても有名な長い石段が特徴で、ドラマでも尾道の歴史と文化を感じさせるシーンで登場しました。
広島県三次エリア
後鳥羽上皇の伝説が残る三次市は、江の川沿いの歴史ある町。霧の海でも知られるこの地域が物語の重要な舞台となりました。
- JR芸備線三次駅:光彦が三次に到着するシーンで登場。ローカル線の駅舎が旅情を誘います。
- 江の川の巴橋:三次市内を流れる江の川にかかる橋。光彦と野上刑事が捜査の過程で訪れるシーンに使われ、三次の穏やかな川の風景が印象的でした。
- 尾関山公園:三次市三次町にある公園。桜や紅葉の名所として知られ、江の川を見下ろす高台からの景色が美しいロケ地です。
島根県松江エリア
後鳥羽上皇が隠岐に向かうルートの途上にある松江。城下町の風情が物語に深みを加えています。
- 松江城:国宝に指定されている現存天守を持つ名城。光彦が後鳥羽伝説の真相に迫る重要なシーンで登場し、歴史ミステリーの舞台にふさわしい威厳ある姿を見せています。
聖地巡礼のおすすめルート
尾道・坂道と寺院めぐりルート
千光寺山ロープウェイで山頂まで上り、千光寺を参拝した後、文学のこみちを通って天寧寺坂を下りていきましょう。途中、御袖天満宮の長い石段も訪問。尾道水道を望みながら浄土寺へ向かい、最後に尾道桟橋周辺で渡船の風景を楽しむルートです。所要時間は約3〜4時間。坂道が多いので歩きやすい靴をおすすめします。
後鳥羽伝説ルート・三次から松江へ
JR芸備線で三次駅に到着後、江の川の巴橋や尾関山公園を散策。三次の霧の海や歴史的な街並みを楽しんだ後、松江へ移動して松江城を見学。後鳥羽上皇が隠岐に流された伝説のルートを追体験できる、歴史ロマンあふれる巡礼コースです。1泊2日の行程がおすすめです。
視聴者の声・評判
評価スコア
2時間サスペンスとして安定した支持を得ており、浅見光彦シリーズファンを中心に好意的な評価が多く寄せられています。
好評だったポイント
「平岡祐太の光彦は繊細で優しく、新しい魅力がある」「尾道や松江の美しい景色を堪能できる」「シリーズ原点の物語を丁寧に映像化している」といった感想が見られます。特に尾道の坂道の風情ある映像美は「旅行に行きたくなる」と評判で、実際にロケ地を訪問する聖地巡礼ファンも多い作品です。一方で「歴代の光彦と比較してしまう」という声もありますが、平岡祐太版ならではの優しい光彦像は回を重ねるごとに好評を博しました。