作品紹介
『新・浅見光彦シリーズ 漂泊の楽人 越後〜沼津・哀しき殺人者』は、2017年10月30日にTBS系「月曜名作劇場」枠で放送された2時間サスペンスドラマです。内田康夫の人気ミステリー小説「浅見光彦シリーズ」の一作を、平岡祐太主演で映像化した「新・浅見光彦シリーズ」の第1作目となります。
ルポライターの浅見光彦(平岡祐太)は、伝統芸能「角兵衛獅子」の取材で、その発祥の地である新潟県月潟村(現・新潟市南区)を訪れていました。そこで偶然、大学時代の同級生・漆原宏(永岡佑)と再会しますが、宏は「もし俺に何かあったら、おふくろと妹を頼めないか」と不穏な言葉を残したのを最後に、帰らぬ人となってしまいます。
自殺と断定した警察の判断に納得できない宏の妹・肇子(相楽樹)は、兄の遺言に従い光彦の元を訪ねます。光彦は肇子とともに沼津へ、さらに新潟へと足を運び、宏の死の真相と巨額投資詐欺事件の闇に迫っていきます。竹下景子が光彦の母・雪江を、石丸幹二が兄・陽一郎を演じるなど、豪華キャストも見どころです。
話題になったポイント
平岡祐太の新・浅見光彦
歴代の浅見光彦役(辰巳琢郎、榎木孝明、沢村一樹、速水もこみちなど)に続く新たな光彦として、平岡祐太が抜擢されました。知的で爽やかな佇まいは「もこみちより光彦っぽい」と評する声もあり、フレッシュな浅見光彦像を打ち出しました。
新潟と沼津を結ぶ壮大なロケーション
越後の田園風景、月潟の角兵衛獅子伝承地、弥彦山の雄大な眺め、そして沼津の海辺——新潟と静岡という異なる風土を持つ二つの地域を行き来する物語は、内田康夫作品ならではの「旅情ミステリー」の醍醐味を存分に味わわせてくれます。
角兵衛獅子という伝統芸能への注目
物語の鍵となる「角兵衛獅子」は、かつて新潟県月潟村で行われていた大道芸で、子どもたちが逆立ちをしながら獅子舞を演じるもの。現在は保存会によって伝承されています。ドラマを通じてこの失われつつある伝統芸能に光が当たったことも、文化的な意義として評価されています。
ロケ地ガイド
新潟県エリア(越後・月潟周辺)
- 旧新潟交通月潟駅跡:角兵衛獅子の発祥地・月潟のシンボル的な場所。光彦が取材で訪れるシーンの重要なロケ地です。
- 角兵衛地蔵尊:角兵衛獅子にまつわる地蔵尊で、物語のテーマと深く関わるロケ地です。
- 月潟村郷土物産資料室:角兵衛獅子の歴史を伝える資料室。ドラマでも重要なシーンに使われました。
- 弥彦神社:越後一宮として知られる格式ある神社。物語の展開の中で印象的に登場します。
- 弥彦山:越後平野を一望する弥彦山。雄大な景色がサスペンスドラマに彩りを添えます。
- 旧笹川邸:歴史的な豪農の邸宅で、新潟の重厚な文化を感じさせるロケ地です。
- 星峠の棚田:日本の原風景とも言える美しい棚田。越後の自然の美しさを象徴するシーンに使われました。
- 北方文化博物館:新潟を代表する豪農の館で、格調高いシーンのロケ地です。
静岡県・沼津エリア
- 沼津御用邸記念公園:沼津を代表する名所。光彦が沼津で捜査するシーンに使われました。
- 沼津港:活気ある漁港で、沼津の海の幸と共に印象的なシーンが撮影されました。
- 沼津市我入道漁港:静かな漁港で、緊迫したシーンのロケ地として使用されました。
- 千本浜公園:駿河湾を望む松林の公園。海辺のシーンに���われています。
- 楽寿園:三島にある自然豊かな公園で、ドラマの一場面に登場しました。
東京エリア
- JR東海道本線東京駅丸の内口:光彦が新潟や沼津へ旅立つ起点となる東京駅のシーンに使用されました。
- 津田塾会:浅見家のシーンで使用されたロケ地です。
- 旧警察庁:兄・陽一郎の職場として登場する重厚な建物���す。
聖地巡礼のおすすめルート
新潟・月潟エリア 角兵衛獅子の里を訪ねるコース
旧新潟交通月潟駅跡をスタートに、角兵衛地蔵尊、月潟村郷土物産資料室を巡る文化探訪ルート。角兵衛獅子という失われつつある伝統芸能の歴史に触れながら、ドラマの核心に迫るロケ地を訪ねます。その後、弥彦神社、弥彦山へ足を延ばせば、越後の豊かな自然と文化を存分に堪能できます。
沼津エリア 海辺のミステリーウォーク
沼津港から沼津御用邸記念公園、千本浜公園、我入道漁港を巡る海辺のルート。新鮮��海の幸でランチを楽しみつつ、光彦が事件の真相に迫った沼津の街を散策します。駿河湾越しに富士山を望む絶景も楽しめます。
新潟・越後平野 ドライブコース
星峠の棚田、旧笹川邸、北方文化博物館など、越後平野に点在するロケ地を車で巡るコース。日本の原風景とも言える田園地帯を走りながら、内田康夫が描いた旅情あふれる世界を体感できます。
視聴者の声・評判
評価スコア
2時間サスペンスドラマとして安定した視聴率を獲得。新・浅見光彦シリーズの記念すべき第1作として、シリーズファンからも注目を集めました。
好評だったポイント
「平岡祐太の光彦はもこみちより原作のイメージに近い」「爽やかで知的な雰囲気が浅見光彦らしい」と、新しい浅見光彦への評価は概ね好意的でした。新潟と沼津という二つの地方都市を舞台にした「旅情ミステリー」としての魅力は「風景が美しく、旅気分を味わえる」「内田康夫作品の醍醐味」と高く評価されています。角兵衛獅子という珍しい伝統芸能を題材にした点も「知らなかった文化に触れられた」と好評。竹下景子の雪江役は「シリーズを通して安心感がある」と支持されています。