作品紹介
『寒流』は2013年1月14日にTBS系「月曜ゴールデン」枠で松本清張没後20年スペシャルとして放送された2時間ドラマです。原作は松本清張の同名短編小説(1959年『週刊朝日』掲載、『黒い画集2』所収)。主演は椎名桔平、共演に石黒賢、芦名星、岸本加世子など。エリート銀行員の不倫の恋が、上司の嫉妬を生み運命を転がしていく——「黒い画集」シリーズの幻の名作の意外な結末を描いた、松本清張らしい黒い人間ドラマです。
新都銀行池袋支店の新支店長・沖野一郎(椎名桔平)が料亭の女将・奈美(芦名星)と知り合い、不倫関係へと進展していく。同期の常務・桑山(石黒賢)も奈美に接近し、三人を取り巻く複雑な人間関係と、出世競争の闇が交錯していく——。誰が善で誰が悪なのか、というシンプルな勧善懲悪ではなく、エリートの嫉妬と欲望が運命を歪めていく松本清張ならではの重厚な人間ドラマ。「結局、女将だけが今までもこれからもおいしい思いをする」というラストの皮肉が、視聴者の議論を呼びました。
東京・銀座、日本橋、銀座、晴海、世田谷、紀尾井町、雑司が谷、神宮外苑など、東京の高級エリアを多用したロケが特徴。エリート銀行員の世界をリアルに描き、神奈川県横浜市の新港埠頭・青葉区まで広がる撮影で、松本清張らしい都会の闇を映像化しました。
話題になったポイント
松本清張没後20年特別企画
松本清張没後20年(2013年)を記念した特別ドラマ。「黒い画集」シリーズの中でも幻の名作と呼ばれる『寒流』を、椎名桔平・石黒賢・芦名星のキャストで本格映像化しました。
「黒い画集」の人間心理サスペンス
松本清張の短編集『黒い画集』に収録された本作は、銀行員エリートの嫉妬・不倫・出世競争を描いた人間心理サスペンス。誰が悪人なのかが容易には判別できない構成が、清張作品の真骨頂です。
「結局、女将だけがおいしい思い」のラスト
常務と支店長の格差は依然として残り、料亭の女将・奈美だけが結果的に得をするという皮肉なラスト。視聴者の間で「結局どうなった?」と議論を呼んだ独特のエンディングが本作の特徴です。
ロケ地ガイド
銀座・日本橋・神宮外苑シーン
エリート銀行員の世界。
- Cake Factory:中央区銀座のケーキ店。
- 三井本館:中央区日本橋室町の重要文化財、銀行業界の象徴。
- 神宮外苑のイチョウ並木:港区北青山の名所。
- 維新號 赤坂店:千代田区紀尾井町の老舗中華。
晴海・湾岸シーン
夜のシーン・移動シーン。
東京・住宅街シーン
住宅・店舗シーン。
- 料亭 よし邑:板橋区蓮根の料亭、奈美の店として登場。
- 高島通り:板橋区蓮根の通り。
- 一軒家:世田谷区赤堤の住宅。
- 住宅:世田谷区成城の高級住宅。
- 道路:豊島区巣鴨の道。
- ビル:豊島区南池袋のビル、銀行池袋支店モデル。
- 要町通信ビル:板橋区中丸町。
- 雑司が谷 寛、道路:豊島区雑司が谷の通り。
- 株式会社マスダオート本社:足立区鹿浜の企業。
神奈川・静岡シーン
逃避行のシーン。
聖地巡礼のおすすめルート
日本橋・銀座 銀行街ルート
三井本館からCake Factory、維新號 赤坂店を巡れば、新都銀行と沖野たちエリートが活躍した東京の中心地を体感できます。
晴海・湾岸ナイトドライブルート
晴海通りから神宮外苑のイチョウ並木を巡れば、本作の都会の闇を辿る夜のドライブ感を味わえます。
視聴者の声・評判
評価スコア
松本清張没後20年特別ドラマとして、清張ファン・椎名桔平ファンから注目を集めました。「黒い画集」シリーズの幻の名作の本格映像化として、清張サスペンスの真髄を堪能できる一作。
好評だったポイント
「松本清張らしい黒い結末」「椎名桔平のエリート銀行員役がハマっている」「石黒賢の常務役の嫉妬が怖い」「芦名星の女将役の魅力」「皮肉なラストが秀逸」「日本橋・銀座のロケが上品」といった感想が寄せられ、清張ファン必見の重厚なサスペンスとして評価されています。