作品紹介
『勇者ヨシヒコと導かれし七人』は、2016年10月8日から12月24日までテレビ東京系「ドラマ24」枠で放送された、福田雄一脚本・監督によるコメディ時代ファンタジーです。山田孝之演じる勇者ヨシヒコを中心に、ムロツヨシ演じる賢者メレブ、宅麻伸演じる戦士ダンジョー、木南晴夏演じる僧侶ムラサキといったお馴染みの仲間たちが再集結。シリーズ第3弾として、前作から数年ぶりに復活した人気作です。
ヨシヒコが暗黒の神デスタークを倒してから数百年後、世界は「天空の魔王」によって再び闇に包まれていました。仏の力で現代に蘇ったヨシヒコ一行は、魔王を倒すため新たな旅に出ます。魔王には7つの弱点があり、運命づけられた「導かれし七人」だけがその弱点を攻撃できるという。七人の戦士を探し出し、世界に平和を取り戻すために、笑いあり涙あり(?)の冒険が繰り広げられます。
本作はFilmarksで平均★4.1(13000件超のレビュー)と高い評価を獲得。ドラゴンクエストやファイナルファンタジーといったRPGの世界観をベースに、低予算を逆手に取ったチープな特撮とアドリブ満載の掛け合い、そして膨大な量のパロディネタが詰め込まれた、福田雄一監督の代表作の一つです。
話題になったポイント
過剰なまでのパロディ連発
シリーズ最大の魅力であるパロディが、今作ではさらにパワーアップ。『レ・ミゼラブル』を下敷きにしたパンを盗むシーン、歌と踊りで展開するミュージカル回、『スター・ウォーズ』や『マトリックス』を彷彿とさせる演出など、視聴者から「権利的に大丈夫なのか」と心配されるほどの攻めた作りで話題を集めました。ゲームや映画好きなら随所にニヤリとさせられる仕掛けが満載です。
大地真央を筆頭とする豪華ゲスト陣
第7話に登場したミュージカル回では大地真央が本気の歌唱を披露し、SNSで大きな話題に。ほかにも佐藤二朗、山崎樹範、勝地涼、知英、村杉蝉之介といった福田組の常連をはじめ、一話限りのゲストとして豪華俳優陣が続々登場。本人役でのカメオ出演や振り切ったコメディ演技も楽しめ、毎話「今週は誰が出るか」も楽しみの一つでした。
ヨシヒコと仲間たちの変わらぬ絆
数年ぶりの再集結にも関わらず、ヨシヒコ、メレブ、ダンジョー、ムラサキ、仏(佐藤二朗)のチームワークは健在。アドリブの応酬から生まれる空気感、ツッコミ不在で暴走する会話劇はシリーズファンが待ち望んだもの。新キャラクターとして岡本あずさ演じるアレックスが加わり、パーティーに新たな化学反応をもたらしました。
ロケ地ガイド
山形県・庄内エリア
シリーズ伝統のメイン撮影地。出羽三山の雄大な自然と、スタジオセディックの広大なオープンセットが「冒険の世界」を支えています。『おくりびと』『るろうに剣心 京都大火編』など数々の名作が撮られてきた聖地です。
- 庄内映画村オープンセット:シリーズを象徴するメインロケ地。農村や宿場町など多彩なセットが広がり、旅の道中シーンの多くが撮影されました。
- スタジオセディック庄内オープンセット:関連する撮影エリア。広大な敷地にRPG世界が再現され、ファンの聖地巡礼スポットとなっています。
- 羽黒山五重塔:杉の巨木に囲まれた国宝。神秘的な雰囲気が序盤のシーンで印象的に使われました。
- 金峯神社:ヨシヒコが伝説の剣にまつわるシーンを撮影した神社で、シリーズお馴染みの鳥居がファンの間で有名です。
- 小物忌神社(おものいみじんじゃ):鬱蒼とした境内が旅の途中の村や神域として登場します。
- 月山高原ひまわり畑:見渡す限りのひまわりが広がる絶景スポット。開放感あふれるシーンで使用されました。
- グランド エル・サン:庄内エリアの施設で、イベントや集会シーンの背景として活用されています。
栃木県エリア
本作では栃木県フィルムコミッションの協力で、県内の個性的な施設が多数使われました。地下空間や廃校など、ファンタジー世界を彩る独特のロケーションが揃います。
- 大谷資料館(大谷石地下採掘場跡):広大な地下空間がダンジョンや魔王の居城のような神秘的シーンに登場。巨大な石壁のスケール感は本作の見どころの一つです。
- 旧須賀川小学校:第9話「キャパスの村」の舞台となった廃校。教室や校庭、倉庫などがそのまま生かされ、独特の郷愁を醸しました。
東京・渋谷/新宿エリア
現代東京に飛び出した勇者一行が右往左往する、本作ならではのユニークな舞台。おなじみの繁華街がファンタジー作品の背景になる落差が笑いを生みます。
- 渋谷駅前交差点:世界一有名なスクランブル交差点を行き交う一行。現代に放り込まれた勇者たちのカルチャーショックを描きます。
- 渋谷センター街:雑踏の中を歩き回るシーンでの撮影地。都会の喧騒と中世風コスチュームのギャップが絶妙。
- 渋谷公園通り:坂道沿いのシーンで使用され、街歩きの道中カットを彩ります。
- 旧渋谷川歩道:リニューアルされた遊歩道沿いで撮影。裏道散策風のシーンに活用されました。
- 旧渋谷川遊歩道:近接する遊歩道エリア。落ち着いた会話シーンなどに使われています。
- 新宿中央公園:都心のオアシスで、休憩や待ち合わせのシーンに登場。
- 西新宿一丁目交差点:高層ビル街をバックにしたシーンで使用。
- 都庁通り:新宿副都心を象徴するストリートが現代東京のシンボルとして映ります。
- めいどりーみんHeaven's Gate店:メイドカフェがコメディ色の強いシーンで登場し、SNSでも話題になりました。
神奈川・箱根エリア
リゾート地・箱根のロケ地は幻想的なシーンや上品な場面に活用。仙石原の静謐な森や美術館の洗練された空間が映えます。
- 二岡神社:仙石原の鬱蒼とした杉木立に囲まれた神社。古代遺跡のような神秘的雰囲気を演出しました。
- 箱根ガラスの森美術館:ヴェネチアン・グラスの展示で知られる美術館。幻想的な空間が印象的なシーンに。
- アルベルゴ・バンブー:箱根の上質なレストラン・ホテルで、ゲストキャラクターの居城として登場します。
沖縄エリア
後半のエピソードでは沖縄の美しい風景も登場し、南国の青い海と石灰岩の遺跡が物語に彩りを添えます。
- 中城城跡:世界遺産の琉球グスクで、異国情緒あふれる古代城塞シーンに使用。
- 国際通り:那覇の目抜き通りで、街歩きシーンの背景に。
- みーばるマリンセンター:南部の海辺の施設。海のシーンで活躍しました。
聖地巡礼のおすすめルート
庄内オープンセット巡礼ルート(1泊2日)
1日目は鶴岡駅からレンタカーで庄内映画村オープンセットへ向かい、半日かけてセット内を散策。広大な敷地を歩きながら、ヨシヒコたちが歩いた道を体感できます。その後、羽黒山五重塔から石段を登り、神域の空気に触れるのがおすすめ。2日目は金峯神社で剣を抜くシーンのロケ地を訪れ、午後は月山高原ひまわり畑(夏季)で雄大な景色を満喫しましょう。所要時間は移動含めて約10〜12時間。
栃木・地下ダンジョン日帰りルート
宇都宮駅からバスで大谷資料館(大谷石地下採掘場跡)へ。気温10℃前後の地下巨大空間は真夏でも涼しく、作中のダンジョンシーンそのままの迫力を体験できます。昼食は大谷エリアでいただき、午後は旧須賀川小学校へ移動して廃校ロケ地の郷愁に浸るコース。所要約6〜7時間で、東京からの日帰り聖地巡礼としても気軽に楽しめます。
視聴者の声・評判
評価スコア
Filmarksではレビュー13000件超で平均★4.1という高評価を獲得。シリーズファンから「待ち望んだ3期」「安定のクオリティ」と迎えられ、Amazon Prime VideoやHuluでの配信でも長期的な人気を維持しています。Blu-ray BOXも発売され、繰り返し見返すファンが多い作品です。
好評だったポイント
特に評価されたのは、パロディの完成度の高さとアドリブを織り交ぜたキャスト陣の掛け合い。山田孝之、ムロツヨシ、宅麻伸、木南晴夏、佐藤二朗という不動のメンバーによる安心感のある空気が、「何度見ても笑える」と支持されています。第7話のミュージカル回は大地真央の本気パフォーマンスが絶賛され、最終回の締めくくり方についても「シリーズの集大成にふさわしい」との声が多く寄せられました。低予算ゆえのチープさを笑いに転化する姿勢と、RPG世界への愛情あふれる描写が、シリーズ通しての最大の魅力として評価されています。